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- 米7月住宅価格~前月比上昇も前年比ではマイナスが持続
■見出し
・20都市指数は“季節調整前”では前月比で4ヵ月連続の上昇:ケース・シラー指数の動向
・FHFA月例指数は前月比0.8%と4ヵ月連続の上昇:FHFA指数の動向
■introduction
S&P社発表の7月ケース・シラー20都市住宅価格指数(SA=季節調整後)は、前月比横ばい(6月も横ばい)となった。3月まで10ヵ月連続の前月比下落を見せた後、横ばいの動きを見せている。ただし、季節調整前の7月値は同0.9%と4ヵ月連続の上昇となった。一方、前年比では▲4.1%(6月▲4.4%)と10ヵ月連続の下落となった。市場予想は前月比0.1%(SA)、前年比▲4.4%だった。20都市中、前月比の上昇は8都市で6月と同数だった。また、10都市指数は前月比▲0.1%(SA、6月は横ばい)、前年比▲3.7%(6月▲3.8%)の下落だった。
2006年央の住宅価格ピーク時から7月までの下落率は、20都市指数▲30.9%、10都市指数▲31.0%となった。また、7月20都市指数は、住宅ブーム前との比較では2003年6月とほぼ同水準となる。
前年比で都市別の動きを見ると、上昇したのはデトロイト(1.2%)、ワシントン(0.3%)の2都市で、半面、下落が大きいのは、ミネアポリス(▲9.1%)、フェニックス(▲8.8%)、ポートランド(▲8.4%)、等となる。また、ピークからの下落率が大きいのはラスベガス(▲59.3%)、フェニックス(▲55.8%)、マイアミ(▲49.7%)等で、半面、ピークからの下落率最小はダラスの▲7.5%だった。
S&P社では「季節調整前値では4ヵ月連続の上昇となるなど住宅市場では強い季節的な需要増が続いている。季節調整前値では20都市中の下落は2都市に留まり、14都市で前年比の下落率が縮小した。しかし、前年比ではなお4.1%と下落率は大きく、持続的な回復とは見ていない。なお、データ改定の中でもデトロイトの改定が大きく、6月は前月比4.1%、7月は1.7%(SA)とそれぞれ各都市中最大の伸びとなった。」としている。
(2011年09月28日「経済・金融フラッシュ」)
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土肥原 晋
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