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■introduction
8月の対米国ドル人民元相場(基準値)は、10日から16日まで5営業日連続で最高値を更新するなど上昇ピッチを速め、前月末比0.9%上昇の1 ドル=6.3867元となった(図表-1)。上昇ピッチが速まった背景には、7月の上昇率が周辺アジア諸国よりも低く人民元の割安感が高まっていたこと(2011年8月号の図表-3を参照)、9日に発表された消費者物価が前年同月比6.5%上昇と3年1ヵ月ぶりの高水準に達し、輸入物価抑制効果がある自国通貨高のメリットが増したことがあると思われる。また、1年先の人民元相場を予測して動くNDF(ノンデリバラブル・フォーワード、1年先渡し)も、8月は前月末比1.2%の人民元高・米国ドル安となる1ドル=6.2936で終えた(図表-2)。その結果、7月末には0.0726元まで縮小していた乖離幅(基準値-NDF)が8月末には0.0931と拡大、5月以降縮小傾向が続いていた人民元に対する市場の先高感は久々に拡大した。
なお、8月は米国で景気失速懸念が台頭して世界的に株価が急落、リスク許容度が低下したことから多くの新興国通貨が下落する中で、人民元は日本円とともに逆行高となった(図表-3)。
(2011年09月02日「経済・金融フラッシュ」)
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