- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- >
- アセットアロケーション >
- インフレの兆しがあるときにデフレを懸念する
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
リーマンショック以後、世界各国の政府債務はこれまでになく増加した。国の債務が大きいとインフレになると言われている。最近のコモディティーや食品価格の上昇は、インフレが起きつつあることを裏付けるものとの評価もある。
インフレでは現金や債券の実質的な価値が低下する。これに対して、インフレの程度にもよるだろうが、株式や不動産の価格は上昇する。年金基金はリスク資産を増やすだろう。
一方で、債務が大きいからこそ、デフレへの警戒を主張する者も少なくない。政府や民間が限られた予算の中で債務を返済しようすると、需要が低迷し、物価や資産価格が低下するのがデフレである。米国や欧州の一部では引き続き住宅価格が低迷している。デフレでは現金の実質的価値が最も高まるため、年金基金はリスク資産を減らすだろう。
わが国の債務は巨額であるが、これまでインフレでなくデフレに悩んでいる。世界の国々は、どちらのリスクが大きいのか評価しきれてないようだ。残念ながら、インフレとデフレの両方に効く投資政策はない。インフレに備えた資産配分に変更すると、デフレが最も大きなリスクになる。
(2011年08月01日「ニッセイ年金ストラテジー」)
このレポートの関連カテゴリ
新着記事
-
2025年03月14日
噴火による降灰への対策-雪とはまた違う対応 -
2025年03月14日
ロシアの物価状況(25年2月)-前年比で上昇が続き10%超に -
2025年03月14日
株式インデックス投資において割高・割安は気にするべきか-長期投資における判断基準について考える -
2025年03月13日
インド消費者物価(25年2月)~2月のCPI上昇率は半年ぶりの4%割れ -
2025年03月13日
行き先を探す“核の荷物”~高レベル放射性廃棄物の最終処分とエネルギー政策~
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年11月27日
News Release
-
2024年07月01日
News Release
-
2024年04月02日
News Release
【インフレの兆しがあるときにデフレを懸念する】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
インフレの兆しがあるときにデフレを懸念するのレポート Topへ