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金融市場の動き(7月号)~QE2終了、結局何が効いたのか?
経済研究部 上席エコノミスト 上野 剛志
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- (QE2が終了) 8ヶ月にわたったQE2が6月末に終了した。QE2では「市場の期待」に働きかける効果が顕著に発現した。期待インフレ率は上昇(結果として長期金利も上昇)、株価や資源価格もQE2開始前から上昇に転じており、QE2前に燻っていた「日本のようなデフレ化」懸念は払拭されている。ただし、もう一つの「日本化」懸念は解消されていない。FRBの潤沢な資金供給にもかかわらず、市中のマネー量のトレンドに変化は殆どなく、需要不足による信用創造の低迷が続いている。これからの米経済は実力勝負となる。FRBは景気減速を一時的と見ており、当研究所も回復シナリオが崩れない限りFRBがQE3に踏み込む可能性は低いとみているが、問題はシナリオが崩れた時だ。QE3が必ずしもQE2のように期待に働きかけられるとは限らない。
- (日米欧金融政策) 6月は日米欧ともに金融政策に大きな変更はなかったが、FRBは予定通りQE2を終了、ECBは翌月の追加利上げを示唆した後、7月に入り実際に利上げを決定した。各国の金融政策のスタンスには引き続き大きな開きがあり、この構図は当面続きそうだ。
- (金融市場の動き) 6月の金融市場は株高・債券高(長期金利低下)・円ドル為替は膠着状態が続いた。金融市場では「米景気動向」と「欧州債務問題」の2つをメインテーマとして、楽観と悲観が交錯する状態が続いており、当面ははっきりとした方向感が出にくい状態が続くだろう。

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