2010年10月28日

9月米住宅販売~中古・新築販売とも前月比増加するも、低水準下の回復

土肥原 晋

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■見出し

・9月中古住宅販売戸数は、年率453万戸と前月から急増:中古住宅販売の動向
・9月新築住宅販売は、年率30.7万戸と3ヵ月ぶりに30万戸台を回復:新築一戸建て住宅販売の動向

■introduction

住宅販売の概要
米国の9月住宅販売は、中古、新築一戸建てとも前月比増加となったが、いずれも前年比では▲20%前後のマイナスにあるなど低水準下の回復に留まっている。
9月中古住宅販売は、前月比10.0%と急伸、年率453万戸となった。中古住宅販売は、住宅減税期限の4月に急増後、7月には同384万戸まで急減少していたが、9月にかけ連月の増加となった。一方、9月新築一戸建て販売は前月比6.6%、年率30.7万戸だった。中古住宅販売と同様、4月に急増後、反動減もあって5月以降は過去最低水準の30万戸前後での推移が続いている。
最近の住宅販売市場では、高水準の購入余裕度指数に見られるように、低金利、住宅価格低下等の購入条件の改善が続く一方、高失業率を背景に延滞・差し押さえの増加が止まらず、差し押さえ処分物件が、需給・価格の両面で販売市場を圧迫する構図が続いている。失業率の高止まりが続く間は、こうした状況からの脱却は難しそうである。

(2010年10月28日「経済・金融フラッシュ」)

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土肥原 晋

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