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- 米4月FOMC、金融政策を維持~“長期据え置き”の文言は不変
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■見出し
・4月FOMCでは、“長期間のFF目標金利据え置き”を再表明:4月FOMCの概要
・オバマ大統領はFRB3理事を指名~FOMCでのハト派色強まるとの観測も:FOMC声明文の要旨
■introduction
4月27・28日開催のFOMC(連邦公開市場委員会)では、市場の予想通り政策金利の維持(0-0.25%)が決定された。FOMC後に発表された声明文では、景気認識については、雇用も含めて回復への動きを一層明確にした一方、金融政策決定にあたっては、注目された“異例の低金利を長期間据え置く”との文言を再表明する決定がなされた。また、前回同様、金利据え置きの条件として「(1)経済資源の活用度の低さ、(2)インフレ傾向が抑制されていること、(3)インフレ期待が安定的であること」の3点を提示した。一方、その他の緊急対策として行ってきた諸政策は、3月までに殆んど収束させ、唯一、新規発行のターム物資産担保証券貸付策のみ6月末までに収束させることを再確認した。FF目標金利はしばらく現状の緩和スタンスが維持されるものの、景気回復が進展する中、FRBがいつ出口戦略に向けた動きを打ち出すのかが、引き続き今後の注目点となろう。
なお、今回4月FOMCの資料となったベージュブック(地区連銀報告、4/14公表)では、セントルイス連銀を除く全ての地区連銀が経済活動の改善を報告していた。全般的に小売と自動車販売が改善していることを指摘、旅行支出も多くの地区で増加した。また、ほとんどの地区で製造業の活発化が報告された半面、商業用不動産の不振が続き、金融部門を始めサービス部門はまちまちだったと報告している。雇用に関しては全般的に弱いままであるが、一時雇用を中心に採用増が見受けられたとしていた。
市場では、景気改善が進む中、政策金利の据え置きを見込むとともに、声明文中の据え置き期間の文言修正の有無に注目していた。また、もう一つの注目点とされた緊急措置により買い入れた資産の売却については、声明文では触れられなかった(協議の有無は議事録の発表待ちとなる)。
(2010年04月30日「経済・金融フラッシュ」)
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土肥原 晋
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