- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- 米国経済 >
- 米8月FOMCでは、目標金利の据え置き、国債買取り期限の延長を決定
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
■見出し
・8月FOMCでは、国債買取り期限の延長を決定~「ゼロ金利」政策は維持:8月FOMCの概要
・国債買取りは10月末で打ち切りの方向~出口戦略の一歩に
・FOMC声明文の要旨:8/12発表の声明文について
■introduction
FRBは8月11・12日開催のFOMC(連邦公開市場委員会)で、9月までとしていた国債の買取り期限の延長(10月末まで)を決定した。3000億ドルとした買取り限度は据え置いており、現行の国債買取りペースを徐々に緩和、買取り終了後のスムーズな市場移行を図る。一方、政策目標金利については、前回同様、“0~0.25%”のFF目標金利水準を据え置くことを決定した。
今回の声明文では、経済活動が横ばい(leveling out)になったと評価、前回6月FOMCの後退ペースが緩やかになった(slowing)との見方から景気判断を前進させた。金融市場についても“さらに改善した”と前回の“概ね改善した”から改善方向への見方を強めた。もっとも、消費の抑制により、当面の経済活動が弱いとの認識に変わりはない。インフレについても生産活動資源の弛み(resource slack)がコスト圧力を弱めるとした。
こうした景気認識の下にFRBは引き続き「景気回復と価格安定のため、全ての可能な施策を行うだろう」とし、「異例の低金利の当面の維持と、すでに発表した景気回復、金融市場安定化策として行っているMBS(住宅ローン担保証券)の買取り、政府機関の負債買取り等の金額・期間の維持」を決定した。ただし、国債の買取り期間については、「買取り終了後のスムーズな市場移行のため買取りペースを緩和、10月末までに限度額全額を購入する」とした。また、これまでどおり、今後の経済・金融情勢の変化に合わせて期間や買取り金額を見直すとし、景気・金融対策等の効果をウォッチしていく姿勢を示した。
なお、0~0.25%としたFF目標金利の水準については、昨年12月FOMC以降、国債買取りを含めた量的緩和策については、3月FOMC以降、同様の決定が続いていた。
(2009年08月13日「経済・金融フラッシュ」)
このレポートの関連カテゴリ
土肥原 晋
土肥原 晋のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2014/04/07 | 金融危機5周年、米経済に変革の兆し-シェールガス革命が復興の鍵に | 土肥原 晋 | 基礎研マンスリー |
2014/03/05 | 徐々に高まる成長ステージ、2015年本格回復を視野に | 土肥原 晋 | ニッセイ年金ストラテジー |
2014/02/25 | 金融危機5周年、米経済に変革の兆し-シェールガス革命が復興の鍵に | 土肥原 晋 | ニッセイ景況アンケート |
2014/02/21 | 寒波の影響色濃い米経済~金融政策はガイダンス変更に注目 | 土肥原 晋 | Weekly エコノミスト・レター |
新着記事
-
2025年04月30日
今週のレポート・コラムまとめ【4/22-4/28発行分】 -
2025年04月28日
リスクアバースの原因-やり直しがきかないとリスクはとれない -
2025年04月28日
欧州委、AppleとMetaに制裁金-Digital Market Act違反で -
2025年04月25日
世界人口の動向と生命保険マーケット-生保マーケットにおける「中国の米国超え」は実現するのか- -
2025年04月25日
年金や貯蓄性保険の可能性を引き出す方策の推進(欧州)-貯蓄投資同盟の構想とEIOPA会長の講演録などから
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2025年04月02日
News Release
-
2024年11月27日
News Release
-
2024年07月01日
News Release
【米8月FOMCでは、目標金利の据え置き、国債買取り期限の延長を決定】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
米8月FOMCでは、目標金利の据え置き、国債買取り期限の延長を決定のレポート Topへ