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- 米6月雇用者数は市場予想を上回る▲46.7万人減~失業率は9.5%に
■見出し
・6月の前月比雇用者数は予想外の46.7万人減~減少幅は5ヵ月ぶりに拡大
・6月賃金上昇率が鈍化~前月比横ばいに
・週労働時間が過去最低を更新~雇用悪化持続による個人消費抑制を懸念
■introduction
米労働省発表の6月雇用統計では、非農業事業部門の雇用者が前月比▲46.7万人と、前月(▲32.2万人)、市場予想(▲36.5万人)を上回る減少幅となった。過去2ヵ月に遡っての改定は、4月前月比が▲50.4万人→▲51.9万人へ、5月分が▲34.5万人→▲32.2万人へと合計+0.8万人の上方修正となった。雇用者数は、1月に▲74.1万人と1949年10月(▲83.4万人)以来の記録となったが、5月まで4ヵ月連続で減少幅が縮小していた。なお、昨年9月金融危機以降の月平均雇用者減は▲53.6万人で累計では▲536万人、今回リセッション入り後、昨年1月以降の雇用減は▲646万人に達している(図表1)。
6月の部門別の動きでは、サービス部門が前月比▲24.4万人と前月(▲10.7万人)を大きく上回り、建設業でも同▲7.9万人と前月(▲4.8万人)から増加、一方、製造業では同▲13.6万人と前月(▲15.6万人)から減少幅を縮めた。
製造業の雇用を業種別に見ると、自動車が同▲2.7万人、金属加工が同▲1.8万人、コンピュータ・電子機器が同▲1.6万人、機械が同▲1.4万人等の減少が大きかった。民間サービス部門では、人材派遣やビル管理等を含む専門・事業サービスが同▲11.8万人、連邦政府が同▲4.9万人(国税調査要員のレイオフ)等の減少が大きかったが、そのほかでも大部分の業種で減少する中、増加をみせたのは教育・ヘルスケア(同3.4万人増)など一部の業種に限られた (末尾図表4参照)。
6月の失業率は9.5%と前月(9.4%)から上昇したが、市場予想(9.6%)は下回った。失業率は、金融危機時(昨年9月)には6.2%だったが、その後の9ヵ月で3.3%ポイント上昇、月平均約0.4%ポイントの急速な上昇を続けており、6月は悪化ペースが鈍化したものの、二桁に達するのは時間の問題と見られる。現在の水準は1983年8月(9.5%)以来、25年半ぶりの高水準となる。
(2009年07月03日「経済・金融フラッシュ」)
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土肥原 晋
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