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- 米5月ISM指数は、製造業が4ヵ月連続で50を下回る
■見出し
・製造業指数が低迷持続の半面、非製造業指数は連月で50台を維持
・製造業各指数では、インフレ圧力の高まりの半面、底入れの兆しも:各指数の内訳
・非製造業の指数別内訳では、在庫・輸出・価格指数の上昇が大
■introduction
企業のセンチメントを示すISM(米供給管理協会)指数は、5月製造業指数(PMI)が49.6となり、4月(48.6)、市場予想(48.5)をともに上回った。しかし、製造業の拡大・縮小の分かれ目とされる50は、4ヵ月連続で下回り、依然縮小局面にあることを示した。
一方、5月の非製造業指数(NMI:注)は51.7と4月(52.0)から低下したが、市場予想(51.0)は上回り連月で50を超えた。また、これまで非製造業の景況感を示す指数とされていた事業活動指数は53.6と4月50.9から上昇、4ヵ月連続で50を上回った。事業活動指数は、1月に41.9とテロ事件直後の2001年10月(40.5)以来の低水準に落ち込んだが、2月以降50台を回復しており、事業活動について「上昇した」との回答比率は、1月の18%から5月は32%と高まっている。
以上のように、ISM指数は、製造業では持ち直しの動きを見せつつも縮小域を抜け出せず、半面、非製造業では、50台を維持、景気減速の影響がより少ないことを示した。
5月の企業景況感は、住宅不況やサブプライム問題の拡大による信用不安が続いているものの以前ほどの緊迫感はなく、エネルギーコスト上昇への警戒の高まりも、すぐに利上げに転じるほどの状況にはないため、景気悪化はそれほど深くはならないとの観測を反映したものと言えそうだ。
(注:NMI(Non-Manufacturing Index)は、本年1月より非製造業指数の総合指数として発表を開始。事業活動、新規受注、雇用、入荷遅延の各指数の均等ウェイトで構成されている。)
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土肥原 晋
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