2008年05月26日

家計リスク認知とその対応

栗林 敦子

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■目次

1.「物より心」の時代の家計不安
2.認知される家計リスクは3分類
3. 約半数が家計リスクに無対応
4. 家計リスクの種類と対応
5. おわりに

■introduction

内閣府の調査によると、昭和54年以来、生活の志向は「物の豊かさ」から「心の豊かさ」へとシフトしている。物質的に豊かな生活を送るために不可欠なのが「お金」であるが、同じ調査で聞いている「今後の収入や資産の見通し」「現在の収入や資産」「老後の生活設計」などの「お金」の悩みや不安は、継続して増加している。これからは、「お金」を心配しながら心の豊かさを求める時代になっていくようである。
このような中で、昨年末から、物価の上昇や社会保障費負担の増加などのために「家計の引き締め」が注目され、その対策がメディアを賑わせている。家計のリスクへの対応は、収入を増やすことと支出を減らすことの両面があるにもかかわらず、支出を減らすことがより強調される傾向がある。消費水準を落とすと「心の豊かさ」以前の「物の豊かさ」が維持できなくなりそうに思えるが、実際はどのような対応をしているのだろうか。
本稿では、2007年3月に弊社が全国で20~69歳の男女個人を対象に実施した「生活リスク総合調査」(回答者数25,278人)から、家計リスクの認知状況とともにその対応について分析してみる。

(2008年05月26日「基礎研マンスリー」)

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