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- 米11月ISM指数は、製造業・非製造業とも下落
■見出し
・製造業指数は10ヵ月ぶり、非製造業指数は8ヵ月ぶりの低水準に
・製造業指数の内訳では、雇用低下の一方、仕入れ価格が上昇:各指数の内訳
・非製造業では新規受注が低下の一方、輸出・輸入指数の水準乖離が拡大
■introduction
企業のセンチメントを示すISM(米供給管理協会)指数は、12月3日発表の11月製造業指数(PMI)が50.8(10月は50.9)と、5ヵ月連続の低下となった。市場予想と一致し、1月以来10ヵ月ぶりの低水準となる。同指数は1月に49.3と製造業の拡大・縮小の分かれ目とされる50を下回ったものの、その後6月には56.0まで回復し、再び低下の動きを続けていた。ただし、2月以降は9ヵ月連続で50を上回っており、製造業の拡大がなお持続していることを示した。
一方、5日に発表された11月のISM非製造業事業活動指数は54.1と10月(55.8)から低下、市場予想(55.0)を下回り、3月(52.4)以来8ヵ月ぶりの低水準となった。また、56ヵ月連続で50を上回ったこととなる。
最近の米国経済では、住宅市場の冷え込みやサブプライム問題の拡大による信用不安、原油価格高騰、等からの実体経済への影響が警戒されている。特に、10-12月期以降の景気減速の強まりが懸念されており、この点、11月ISM指数が製造業、非製造業共に低下したことは、そうした見方を裏付けるものと言えよう。しかし、いずれの指数も、依然、景況感の分かれ目である50は上回っており、景気が急に失速するほどの状況を示しているわけではない。
なお、以下の指数別内訳では、両指数とも、輸出が高水準にある中、輸入が低水準に下落するなど、米国経済の外需依存の高まりを示すものとなった。また、これまで景気を下支えしてきた雇用指数が低下している点にも、留意しておきたい。
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土肥原 晋
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