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- 2006年度税制改正の展望と家計への影響
2005年10月28日
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- 2006年度税制改正において、最大の焦点となるのは定率減税の廃止の問題についてである。景気が回復傾向にあり、足元の所得・雇用環境が改善しているなかでは、同減税が2007年で廃止となる可能性は高い。仮に定率減税が2007年で全廃された場合、家計への税と社会保険料(労使合計)を合わせた負担増は、2006年度で約2.5兆円、2007年度では約2.0兆円規模におよぶものと試算される。
- 財政赤字が深刻化する現状では、増税により税収の増加を図ることも避けることはできないと考えられる。ただし、増税の検討を進めていくうえでは、いくつかの留意点がある。増税は、家計の可処分所得を減少させ、消費や景気にマイナスの影響を及ぼすことになるが、家計への負担は税だけではなく、社会保険料による負担もある。さらには、増税は制度改正が決定されてから実施されるまで1年間ほどのラグが生じることも重要である。
- このため、今回の税制改正で、2007年以降の増税を検討していく際には、すでに実施が決定されている増税はもちろん、税以外の社会保障制度改正などが景気や消費に与える影響についても、考慮しておくことが求められてくる。
(2005年10月28日「Weekly エコノミスト・レター」)
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