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■目次
1.検討が本格化する消費税率の引き上げ
2.消費税率の引き上げに関する論点
3.引き上げに向けて検討すべき課題
■introduction
平成17年度税制改正では定率減税の縮小・廃止が議論の焦点となったが、最終的には2006年(平成18年)より、減税規模が半減されることで決着した。これに代表されるように、政府は2010年代初頭におけるプライマリーバランスの黒字化を目指して、歳出の削減とともに、増税により財政再建を図っていく方針を打ち出している。そして、そのなかでも、今後の増税をめぐる議論の焦点となってくると考えられるものが、消費税率の引き上げの問題である。
消費税については、小泉首相は自らの任期である2006年9月までは税率を引き上げないことを明言しているが、一方では「引き上げについての議論は進めるべき」との見解も示しており、すでに各政党や税制調査会などでは、引き上げに向けた議論や検討が始まっている。昨年末に公表された「平成17年度与党税制改正大綱」でも、「平成19年度を目処に消費税を含む税体系の抜本的改革を実現する」ことが明記されており、早ければ小泉首相の任期終了後の2007年度頃に、引き上げが実施される可能性もある。
(2005年04月25日「基礎研マンスリー」)
篠原 哲
研究・専門分野
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