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年金資産運用における資産配分の重要性は誰も否定できない。ブリンソンらが示した、「リターンの変動の9割以上がポリシーリターンによって説明できる」という分析は、わが国でも当てはまるだろう。現に、確定給付企業年金法の施行規則でも、「長期にわたる資産の構成割合」を定めよという。
しかし、年金基金自身が、「資産クラスだけみていれば事足りる」と即断するのは不適切であろう。各資産のリターンの変動(リスク)の大きさに注意を払うことは勿論、アクティブ運用によるアルファ(付加価値)が1%もあれば、年金運用のように長期間で累積すれば大きな差を生むからである。しかし、優秀なマネージャーの選択は容易でない。
また、オルタナティブ投資など、伝統的な資産クラスのリスクを取らないで、アルファの獲得を目指す手法もある。それらの選択肢を全く検討せず、資産構成だけみていれば受託者責任をほぼ果たしたことになる、と考えるのは、安易すぎないだろうか。
(2002年06月01日「ニッセイ年金ストラテジー」)
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