2002年03月01日

持続可能な公的年金制度の構築を

このレポートの関連カテゴリ

Xでシェアする Facebookでシェアする

文字サイズ

  • 小
  • 中
  • 大
全文ダウンロード（PDF）

2004年に予定されている公的年金制度の次期改正に向け、社会保障審議会で議論が始まった。2003年秋頃に改正案をまとめる予定であるという。
これまで、厚生年金の支給開始年齢引上げ、報酬比例部分の削減などの給付抑制と段階的な保険料引上げで、現役世代の厚生年金の保険料率をピーク時でも27.8％に抑えるとされていた。しかし、前回改正時の前提よりも低下した出生率や、さらに保険料収入の減少、国民年金の空洞化などから、年金財政の悪化が確実視される。このままでは、更なる負担増、給付引下げは避けられない状況にある。
他にも、第３号被保険者問題など課題は山積みであるが、残された時間は少ない。もしも次期改正が問題先送り、小手先の改革にとどまれば、公的年金に対する不信感はますます高まり、制度自体が維持できなくなる恐れもある。政・官・民の知恵を結集し、持続可能な公的年金制度構築に向けた積極的な議論が期待される。

(2002年03月01日「ニッセイ年金ストラテジー」)

このレポートの関連カテゴリ

Xでシェアする Facebookでシェアする
全文ダウンロード（PDF）

週間アクセスランキング

社会保障 総合 領域別

    更新もっと見る

    更新もっと見る

    ピックアップ

    レポート紹介

    【持続可能な公的年金制度の構築を】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

    持続可能な公的年金制度の構築をのレポート　Topへ