2000年02月01日

アジアの再生は本物か?

石川 達哉

このレポートの関連カテゴリ

文字サイズ

■intrduction

通貨危機前の水準を回復した生産
アジアは、いま、通貨・金融危機の傷痕から急速に回復しつつある。金融面での改革は道半ばだが、経済面に限っては急回復したという印象が強い。韓国・タイ・インドネシア・マレーシア・フィリピンの5ケ国の実質GDP成長率は、98年は軒並みマイナスだったが、99年はすべてプラスに転じたようである。特に、韓国は10%成長と目覚しい回復で、タイ・マレーシア・フィリピンの3ケ国も4%前後の成長を達成する見込みである。急激な落ち込みの後の回復期だから、見た目の成長率が高くなっている面はあろう。しかし、経済活動の水準の点でも、インドネシアを除けば、おおむね通貨危機以前の生産水準に戻っている。
問題は、こうした現状を正常な成長軌道への復帰とみなしうるかどうかであろう。

Xでシェアする Facebookでシェアする

このレポートの関連カテゴリ

石川 達哉

研究・専門分野

公式SNSアカウント

新着レポートを随時お届け!
日々の情報収集にぜひご活用ください。

週間アクセスランキング

レポート紹介

【アジアの再生は本物か?】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

アジアの再生は本物か?のレポート Topへ