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<概況>
米国経済は堅調に推移している。'88年第3Qの実質GNP成長率は、前期比年率2.2%と、第2Qの3.0%に比べ低下した。ただ、民間消費は3.5%の増加と高い伸びを示している他、失業率も10月5.3%と前月比0.1%低下する等、依然米国経済は過熱気味の状態が続いているものとみられる。
一方、日本経済は設備投資と個人消費を中心に順調な拡大が続いている。物価の動向についても、冷夏、長雨の影響から生鮮野菜が値上がりしているものの、依然、全体としては、落ち着いた推移が続いている。原油価格の軟調、為替の相対的な安定等、物価を巡る環境も良好であり、当面、日本経済は、物価の安定のもとで、設備投資と個人消費を軸とした順調な拡大を続けるものと思われる。
ただ、対外不均衡の動向に目を転じると、貿易黒字が再び増勢に転じたことから、経常収支の黒字も増加傾向をみせており、今後、対外摩擦の発生が懸念される。
(1988年12月01日「調査月報」)
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