- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 年金 >
- 年金資産運用 >
- 過去と同じ轍を踏まない冷静さが必要
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
アベノミクスへの期待から円安と株高に沸いている。世界的な金融危機の影響により悪化した積立状況に改善が見込まれ、企業年金運営において極めて好ましい状況と言える。
しかし足元の運用環境の好転を受けて、短絡的に年金運用のリスクを高めることはもちろんのこと、円安と株高によって高まったリスクを無闇に放置することも厳に慎むべきであろう。
企業年金の株式組入比率は2003年から2007年にかけて引き上げられたが、その矢先に世界的な金融危機に見舞われ、年金資産を大きく毀損する事態を招いた。この時の教訓を忘れてはならない。
財政運営基準は金融危機時の緩和措置が打ち切られ、2013年3月末以降、積立基準が実質的に強化されている。こうした基準改正が受給権保護を強化するものであり、リスク管理に重点を置いた年金運用を促すものであることを肝に銘じる必要がある。
アベノミクスによる構造変化への期待は大きい。しかし過去と同じ轍を踏まないために、そして企業年金の持続可能性を高めるためにも、短期的な相場動向に惑わされることなく、中長期的な視点に立った冷静さと慎重さが企業年金運用に求められる。
(2013年04月03日「ニッセイ年金ストラテジー」)
このレポートの関連カテゴリ
新着記事
-
2025年08月26日
大砲かバターか-国防費の大幅引き上げに動く欧州の現実 -
2025年08月26日
芝浦電子に対するM&A攻防-公開買付期間の延長 -
2025年08月26日
相続における死亡保険金-遺留分侵害請求 -
2025年08月26日
今週のレポート・コラムまとめ【8/19-8/25発行分】 -
2025年08月25日
「持ち家か、賃貸か」。法的視点から「住まい」を考える(4)~「所有権」の制限:「公法上の制限」は公共の福祉のため~
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2025年07月01日
News Release
-
2025年06月06日
News Release
-
2025年04月02日
News Release
【過去と同じ轍を踏まない冷静さが必要】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
過去と同じ轍を踏まない冷静さが必要のレポート Topへ