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中国では保険がどれくらい普及しているのか。2010年の人口1人あたりの収入保険料は1,083元(約13,000円)とされているが、地域によって大きな格差があるのが現状である。
地域別の1人あたり収入保険料を見ると、上海市、北京市、深市と経済発展が進んだ東部地域の3都市が他市・他地域よりも突出して多く、普及も進んでいる。1人あたりの収入保険料が最も多い上海市では6,310元(約76,000円)と前述の全国平均値の6倍である。一方、最も少ない西蔵(チベット)自治区では172.6元(約2,000円)と全国平均値の2割にも満たない。
他方、各地域の成長性に目を向けると、上海・北京といった既存の市場から新たな市場へのシフトも見られる。収入保険料の増加率と各地域のGDP成長率にはプラスの相関がみられ、世界トップクラスのリゾート地を目指して開発が進む海南省や、西部大開発の一環としてインフラ整備やエネルギー開発が進む青海省といった経済成長が好調な地域で、2010年の収入保険料が前年比4割増と大幅に増加している。これらの地域では現在の市場規模こそ小さいものの、潜在的な成長力を見込んで中国系保険会社を中心に拠点が増加しており、新たな市場の獲得を目指した競争が繰り広げられている。
(2011年11月25日「基礎研マンスリー」)
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- 【職歴】
2005年 ニッセイ基礎研究所(2022年7月より現職)
(2023年 東京外国語大学大学院総合国際学研究科博士後期課程修了) 【社外委員等】
・日本経済団体連合会21世紀政策研究所研究委員
(2019~2020年度・2023年度~)
・生命保険経営学会 編集委員・海外ニュース委員
・千葉大学客員教授(2024年度~)
・千葉大学客員准教授(2023年度) 【加入団体等】
日本保険学会、社会政策学会、他
博士(学術)
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