2011年07月29日

不動産クォータリー・レビュー 2011年第2四半期

松村 徹

文字サイズ

■見出し

1. 経済の動向
2. 震災前後の地価動向と不動産景況感
3. 不動産サブセクターの動向
4. 不動産投資市場・J-REIT 市場

■introduction

ニッセイ基礎研究所は、東日本大震災の影響を踏まえて2011年度の実質GDP 成長率を0.3%と予測しているが、サプライチェーン復旧や生産活動の回復から景気はすでに震災後の最悪期を脱しており、2012年度の成長率は2.7%とみている。地域経済の景気判断も上方修正されており、経済活動は正常化へ向かいつつある。
2011年5月の新設住宅着工戸数は6.3万戸(年率81.5万戸)と前年比6.4%増加、マンションが好調を持続する反面、持家と分譲一戸建が減少した。2011年の着工戸数は2010年を上回る85万戸程度2とみられているが、住宅エコポイントは前倒しで終了しており、今後、震災復興財源優先による住宅取得に関わる優遇措置の見直しが懸念材料である。
5月の首都圏のマンション供給実績は、3,914戸と前年比3.6%と3ヶ月ぶりに増加した。震災後は、地盤の強度、海抜の高さといった立地条件や建物の耐震性を重視する顧客が増えている。5月の首都圏中古マンション成約件数は、震災の影響で需要の弱含みが続いているため、3ヶ月連続で前年比減少、成約価格も弱含んでいる。

Xでシェアする Facebookでシェアする

松村 徹

研究・専門分野

公式SNSアカウント

新着レポートを随時お届け!
日々の情報収集にぜひご活用ください。

週間アクセスランキング

レポート紹介

【不動産クォータリー・レビュー 2011年第2四半期】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

不動産クォータリー・レビュー 2011年第2四半期のレポート Topへ