- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- 米国経済 >
- 低成長持続の米経済~限定的だったQE2効果
- 米国経済の概況~1-3月期成長率は前期比年率1.9%と鈍化、4-6月期も、商品価格高騰の影響や欧州財務問題への懸念が続き、日本の震災の影響が米国の自動車生産や販売へと波及、個人消費が一段の鈍化を見せ、1-3月期同様の低成長が見込まれる。しかし、年後半は、上半期の景気抑制要因の緩和等で、持ち直しに向かうと期待されている。
- 財政赤字削減交渉~オバマ大統領は上院超党派議員が提案した赤字削減案への支持を表明、当案をたたき台に解決に向け弾みをつけた動きが出ている。しかし、8/2の債務上限引き上げの期限までに合意の上、法制化するのは時間的にも難しくなりつつあり、大統領と議会はデフォルト回避に向けた動きを急ぐなど、切迫した事態が続いている。
- 金融政策の動向~FRBのバランスシートを見ると、QE2の実施による国債購入は、銀行のリザーブの置き換わりであることがわかる。マネタリーベースは増加を見せているがマネーサプライ(M2)の増加は緩慢で、信用創造拡大の動きは弱い。もっとも、QE2のアナウンスメント効果が大きかったことから市場の注目度は高く、7月のバーナンキ議長の議会証言でも焦点ともなった。FRBの想定のするように下半期の景気が回復に向わなければ、QE3浮上の可能性もありうる状況と言えよう。

このレポートの関連カテゴリ
土肥原 晋
研究・専門分野
ソーシャルメディア
新着記事
-
2022年05月20日
数字の「17」は結構興味深い数字だって知っていますか -
2022年05月20日
消費者物価(全国22年4月)-コアCPI上昇率は、消費税引き上げの影響を除くと08年9月以来の2%台 -
2022年05月20日
夏の参院選に思う~次の世代により良い社会を引き継ぐために~ -
2022年05月20日
米国の不妊治療の現状とは?-米国の生産性が日本と比べて10.1%ポイントも高く、35歳未満での治療が12.2%ポイントも高い特徴- -
2022年05月19日
2022・2023年度経済見通し(22年5月)
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2022年05月17日
News Release
-
2022年04月21日
News Release
-
2022年04月04日
News Release
【低成長持続の米経済~限定的だったQE2効果】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
低成長持続の米経済~限定的だったQE2効果のレポート Topへ