- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- 中国経済 >
- 中国経済の見通し:2011年は8.5%、2012年は9.3%
中国経済の見通し:2011年は8.5%、2012年は9.3%

三尾 幸吉郎
このレポートの関連カテゴリ
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
- 中国の国内総生産(GDP)は、今年第1四半期(1-3月)に実質で前年同期比11.9%の高成長となった後、2四半期連続で前四半期を下回り拡大ピッチが鈍化した。しかし、夏場に一旦落ち込んだ不動産開発投資が再び増勢を示すなど、景気が再加速する兆しもみえる。
- 他方10月の消費者物価指数は前年同月比4.4%上昇と、9月の同3.6%上昇に比べて0.8%ポイント上昇、食糧や原油などの価格上昇や不動産開発の復活で、インフレとバブル膨張の懸念が再び高まり、10月には中国人民銀行がリーマンショック後はじめてとなる利上げに踏み切る等、中国の金融引き締めは新たなステージに突入したとみられる。
- 今後の中国経済は、2011年から第12次5ヵ年計画が開始することにより、(1)消費需要拡大戦略の推進、(2)省エネ・環境保全の推進、(3)民間投資の奨励が本格化し、新たな好循環軌道に乗ることが期待できる。
- しかし、現在の中国経済は、(1)過剰生産設備、(2)地方政府の不採算投資、(3)不動産バブルという「3つの懸念」を抱えており、2012年以降の新指導体制を憂い無く開始したい中国は、経済成長にマイナス寄与する「3つの懸念」の処理を急ぎ来年中に実施するとみられるため、2011年には経済成長率が一旦8.5%に落ち込むが、その後は徐々に拡大ピッチを速め、2012年は9.3%成長になるとみている。

(2010年11月26日「Weekly エコノミスト・レター」)
このレポートの関連カテゴリ
三尾 幸吉郎
三尾 幸吉郎のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2025/04/15 | 図表でみる世界の民主主義-日本の民主主義指数は上昇も、世界平均は低下。世界ではいったい何が起きているのか? | 三尾 幸吉郎 | 基礎研レター |
2024/12/16 | 図表でみる世界のGDP-日本が置かれている現状と世界のトレンド | 三尾 幸吉郎 | 基礎研レター |
2024/07/30 | 図表でみる世界の人口ピラミッド | 三尾 幸吉郎 | 基礎研レター |
2024/04/05 | 不動産バブルの日中比較と中国経済の展望 | 三尾 幸吉郎 | 基礎研マンスリー |
新着記事
-
2025年05月09日
グローバル株式市場動向(2025年4月)-トランプ関税への各国の対応が注目される -
2025年05月09日
英国金融政策(5月MPC公表)-トランプ関税が利下げを後押し -
2025年05月09日
官民連携「EVカーシェア」の現状-GXと地方創生の交差点で進むモビリティ変革の芽 -
2025年05月09日
ESGからサステナビリティへ~ESGは目的達成のための手段である~ -
2025年05月09日
減速に拍車がかかる米労働市場-足元は堅調維持もトランプ政権の高関税政策が継続する場合に大幅な減速は不可避
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2025年04月02日
News Release
-
2024年11月27日
News Release
-
2024年07月01日
News Release
【中国経済の見通し:2011年は8.5%、2012年は9.3%】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
中国経済の見通し:2011年は8.5%、2012年は9.3%のレポート Topへ