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昨年7月にサブプライム危機が起こって以降の1年間は、債券とコモディティなど一部のオルタナティブを除き、各資産クラスのリターンがマイナスであった。年金基金の間にはいつ市場が回復するのかという心配の声が強い。
サブプライム問題の影響は米国の住宅ローン関連商品の市場に止まらず、金融システム危機につながっている。過去数年、多くの投資家はリターンのためにリスクを高め、レバレッジを効かせて投資し、それがリスク資産の価格を支えてきた。ところが、金融システム不安から市場の流動性が低下し、投資家はレバレッジの縮小を余儀なくされた。しかも、連邦準備銀行が個別金融機関の救済に関与せざるを得ない状況に至った以上、銀行だけでなく、証券会社やファンドによる投資行動への規制が強化されるだろう。
今後、機関投資家だけでなく、個人投資家にもリスク回避行動が広がれば、米国市場を中心に、低リスクの債券を除くほとんどのリスク資産価格が少なくとも2、3年低迷し続けることが考えられる。米ドルが大きく下落する可能性もある。これらは確率が50%よりもずっと低いリスクシナリオではあるものの、年金基金も十分に考慮に入れておく必要があろう。
(2008年10月01日「ニッセイ年金ストラテジー」)
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