- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- >
- 運用リスク管理 >
- 見えてきたリスクシナリオ
昨年7月にサブプライム危機が起こって以降の1年間は、債券とコモディティなど一部のオルタナティブを除き、各資産クラスのリターンがマイナスであった。年金基金の間にはいつ市場が回復するのかという心配の声が強い。
サブプライム問題の影響は米国の住宅ローン関連商品の市場に止まらず、金融システム危機につながっている。過去数年、多くの投資家はリターンのためにリスクを高め、レバレッジを効かせて投資し、それがリスク資産の価格を支えてきた。ところが、金融システム不安から市場の流動性が低下し、投資家はレバレッジの縮小を余儀なくされた。しかも、連邦準備銀行が個別金融機関の救済に関与せざるを得ない状況に至った以上、銀行だけでなく、証券会社やファンドによる投資行動への規制が強化されるだろう。
今後、機関投資家だけでなく、個人投資家にもリスク回避行動が広がれば、米国市場を中心に、低リスクの債券を除くほとんどのリスク資産価格が少なくとも2、3年低迷し続けることが考えられる。米ドルが大きく下落する可能性もある。これらは確率が50%よりもずっと低いリスクシナリオではあるものの、年金基金も十分に考慮に入れておく必要があろう。
(2008年10月01日「ニッセイ年金ストラテジー」)
このレポートの関連カテゴリ
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2024年10月23日
IMF世界経済見通し-ディスインフレは順調に進むが、下振れリスクも -
2024年10月23日
中国経済:24年7~9月期の評価-小幅減速にとどまるも内需悪化には歯止めがかからず、見かけよりも厳しい状況 -
2024年10月23日
円安再燃、1ドル160円に逆戻りするリスクは?~マーケット・カルテ11月号 -
2024年10月23日
大学卒女性の働き方別生涯賃金の推計(令和5年調査より)-正社員で2人出産・育休・時短で2億円超、男性並で3億円超 -
2024年10月23日
目玉焼きは英語でサニーサイドアップ、とは限らない-意図や習慣を踏まえた訳語の選択-
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年07月01日
News Release
-
2024年04月02日
News Release
-
2024年02月19日
News Release
【見えてきたリスクシナリオ】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
見えてきたリスクシナリオのレポート Topへ