- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 年金 >
- 企業年金 >
- 確定拠出年金は定着したか?
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
当初は期待外れの普及ペースだった確定拠出年金(DC)は、この2、3年で大企業だけでなく、ベンチャー、中小企業総合型(社数の2/3は300名未満)などの加入が相次ぎ、企業型は、4,744社が導入、加入者が147万人(2005年6月末現在)とようやくテイクオフの段階に入ったようである。
企業型DC制度は、企業年金、退職金からの移行が2/3であり、新設1/3となっており、既存制度の受け皿としても機能しているようだ。当初、心配された預貯金偏重の運用も、株式投信を選択する人が4割程度と増えてきた。このように確定拠出年金は着実に制度として定着し始めたかに見える。
しかし関係者からは、不安と不満が入り混じった声も聞こえてくる。まず、凍結状態にあるが、いつ復活するかも分からぬ特法税。さらに、従業員が拠出できない401(k)とは似ても似つかぬ仕組み。改善されたとはいえ、あまりにも低い拠出限度枠。いまだに5万人にも達しない個人型制度。企業の投資教育の責任や負担も決して小さくない。これらが改善しない限り、爆発的な普及は望めない。国民注視の年金不安を解消するための総合施策として、国会でも議論すべき問題の1つではないだろうか。
(2005年08月01日「ニッセイ年金ストラテジー」)
このレポートの関連カテゴリ
新着記事
-
2025年07月11日
トランプ関税の日本経済への波及経路-実質GDPよりも実質GDIの悪化に注意 -
2025年07月10日
企業物価指数2025年6月~ガソリン補助金の影響などで、国内企業物価は前年比3%を割り込む~ -
2025年07月10日
ドイツの生命保険監督を巡る動向(2)-BaFinの2024年Annual ReportやGDVの公表資料からの抜粋報告(生命保険会社等の監督及び業績等の状況)- -
2025年07月09日
バランスシート調整の日中比較(後編)-不良債権処理で後手に回った日本と先手を打ってきた中国 -
2025年07月09日
貸出・マネタリー統計(25年6月)~銀行貸出の伸びが回復、マネタリーベースは前年割れが定着
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2025年07月01日
News Release
-
2025年06月06日
News Release
-
2025年04月02日
News Release
【確定拠出年金は定着したか?】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
確定拠出年金は定着したか?のレポート Topへ