2004年09月15日

株式持ち合い状況調査2003年度版

新田 敬祐

このレポートの関連カテゴリ

文字サイズ

■本調査について

‐ ニッセイ基礎研究所では、相互に株式を保有し合う関係を「株式持ち合い」と定義して、上場企業間の株式持ち合い状況を継続的に調査し、1997年(1996年度版)から公表している。
‐ 2003年度版は、2004年3月末日を調査基準日として、全国証券取引所に上場する2,690社が発行する上場普通株式を対象に調査を行った。
‐ 過去分についてもデータの入手が可能な範囲で遡って調査を行い、1987年度から2003年度までの17年間の持合比率などを算出した。

■主な調査結果について(資料編の4.付表の表1、表2より)

‐ 市場全体の持合株式は、株価の大幅上昇を反映して、2004年3月末時点の時価で28.2兆円(対前年度+9.5兆円)となった。
‐ 金額ベースの持合比率(=市場の時価総額371兆円に対する持合株式の割合)は、1987年度分の調査開始以来最低の7.6%(対前年度▲0.3%ポイント低下、比率低下は13年連続)となった。ただし、金額ベースの持合比率には、株価変化要因が含まれることに注意が必要である。(単元数ベースの持合比率も、対前年度▲1.3%ポイント低下の6.3%で、調査開始以来最低。)
‐ 金融機関が一方向的に保有する株式などを含めた、市場全体の安定保有比率(金額ベース)は24.3% (対前年度▲2.9%ポイント)で、持合比率同様に調査開始以来の最低となった。
‐ 市場全体の安定保有比率(金額ベース)のうち、金融機関による安定保有比率は13.9%(対前年度▲3.1%ポイント)と大幅に低下したものの、事業会社による安定保有比率は10.3%(同+0.2%ポイント)と、前年度とほぼ同水準であった。
‐ 銀行が持合保有する株式の比率は3.0%(対前年度▲1.0%ポイント)、事業会社が持合保有する株式の比率は3.8%(同+0.5%ポイント)であり、銀行保有分の持合比率の低下が目立った。

(2004年09月15日「その他レポート」)

このレポートの関連カテゴリ

Xでシェアする Facebookでシェアする

新田 敬祐

研究・専門分野

公式SNSアカウント

新着レポートを随時お届け!
日々の情報収集にぜひご活用ください。

週間アクセスランキング

レポート紹介

【株式持ち合い状況調査2003年度版】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

株式持ち合い状況調査2003年度版のレポート Topへ