- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 社会保障制度 >
- 年金制度 >
- 迷走を続けた年金改革論議
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
昨年は、「保険料20%固定方式とマクロ・スライド導入」を内容とする厚生労働省の『方向性と論点』から始まり、坂口大臣私案で「積立金の取り崩し」が出たと思ったら、総選挙があり、民主党のマニフェストで「基礎年金の税方式化と報酬比例年金のスウェーデン方式化」が提示され、公明党の「定率減税廃止による国庫負担財源の確保」が主張されたが、年の瀬を迎えて20%の与党案に対する経済団体の猛反発もあって最終保険料の上限を18.35%、所得代替率の下限を50%とする政治決着がなされた。
その間も、保険料凍結中の年金財政は悪化し続けている。この騒ぎで改めて分かったことは、誰も本当の数字を知らないということであり、甘い出生率の見通しを批判された「人口推計」の反省が生かされていない。そもそも所得代替率50%という基準は何か深い意味がある数字なのだろうか?
どのような職業生活を送った人が、およそどれぐらい年金をもらえるのか、という確信が国民に生まれなければ、誰も保険料など支払う気がなくなる。それこそが年金の維持可能性(サステナビリティ)の問題である。
(2004年01月01日「ニッセイ年金ストラテジー」)
このレポートの関連カテゴリ
新着記事
-
2025年05月23日
金融システムの安定性に関わる人工知能(AI)の利点とリスク(英国)-イングランド銀行金融安定政策委員会の公表資料より -
2025年05月23日
中国経済:2025~26年の見通し-米中の緊張緩和で成長率「+5%前後」目標の達成に一筋の光明 -
2025年05月23日
特定大規模乗合保険募集人制度導入等に係る保険業法改正 -
2025年05月23日
消費者物価(全国25年4月)-食料の上昇ペースが一段と加速 -
2025年05月23日
「気になるけれど始めない」躊躇する潜在投資家-NISA“意向”者への理解を深める
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2025年04月02日
News Release
-
2024年11月27日
News Release
-
2024年07月01日
News Release
【迷走を続けた年金改革論議】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
迷走を続けた年金改革論議のレポート Topへ