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昨年は、「保険料20%固定方式とマクロ・スライド導入」を内容とする厚生労働省の『方向性と論点』から始まり、坂口大臣私案で「積立金の取り崩し」が出たと思ったら、総選挙があり、民主党のマニフェストで「基礎年金の税方式化と報酬比例年金のスウェーデン方式化」が提示され、公明党の「定率減税廃止による国庫負担財源の確保」が主張されたが、年の瀬を迎えて20%の与党案に対する経済団体の猛反発もあって最終保険料の上限を18.35%、所得代替率の下限を50%とする政治決着がなされた。
その間も、保険料凍結中の年金財政は悪化し続けている。この騒ぎで改めて分かったことは、誰も本当の数字を知らないということであり、甘い出生率の見通しを批判された「人口推計」の反省が生かされていない。そもそも所得代替率50%という基準は何か深い意味がある数字なのだろうか?
どのような職業生活を送った人が、およそどれぐらい年金をもらえるのか、という確信が国民に生まれなければ、誰も保険料など支払う気がなくなる。それこそが年金の維持可能性(サステナビリティ)の問題である。
(2004年01月01日「ニッセイ年金ストラテジー」)
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