- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 社会保障制度 >
- 年金制度 >
- 国民年金保険料がなぜ支払われないのか?
2002年度の国民年金保険料納付率が過去最低の62.8%となり、厚生労働省も「国民年金特別対策本部」を設置し、いよいよ本格的な徴収強化に乗り出した。現在、議論されている「年金改革案」の財政計算も納付率のここまでの低下を見込んでいないだろう。
国民年金保険料を支払わないのは、必ずしも不況とか失業が理由ではない。所得の少ない人には保険料免除制度があり、未納は確信犯なのである。自営業の人は、払い込んだ保険料が自分に返ってくる保証はないのに、どうして金融機関に出向いて月1.3万円(夫婦で2.6万円)も支払う必要があるのか疑問と言う。しかし、このような人も健康保険料や税金は支払っているのである。
原因は「年金不信」にある。「強制徴収」のようなムチばかりでなく、スウェーデンの個人勘定のように、その内容をネットで情報公開する透明な仕組みを導入したり、国庫負担分のマッチング拠出により納付のインセンティブを与えることが望まれる。また、社会保険庁から国税庁に徴収機構を移管し、税と一括徴収するといった抜本策を実現に移さない限り、「年金不信」は解消しないだろう。
このレポートの関連カテゴリ
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2024年04月19日
しぶといドル高圧力、一体いつまで続くのか?~マーケット・カルテ5月号 -
2024年04月19日
年金将来見通しの経済前提は、内閣府3シナリオにゼロ成長を追加-2024年夏に公表される将来見通しへの影響 -
2024年04月19日
パワーカップル世帯の動向-2023年で40万世帯、10年で2倍へ増加、子育て世帯が6割 -
2024年04月19日
消費者物価(全国24年3月)-コアCPIは24年度半ばまで2%台後半の伸びが続く見通し -
2024年04月19日
ふるさと納税のデフォルト使途-ふるさと納税の使途は誰が選択しているのか?
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年04月02日
News Release
-
2024年02月19日
News Release
-
2023年07月03日
News Release
【国民年金保険料がなぜ支払われないのか?】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
国民年金保険料がなぜ支払われないのか?のレポート Topへ