2003年08月12日

QE速報:4-6月期実質0.6%成長、消費、設備が回復

経済研究部 経済調査部長 斎藤 太郎

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<QE速報:デフレーターの低下が実質成長率を押し上げ>
  1. 2003年4-6月期の実質GDP成長率は前期比0.6%(年率2.3%)となった(基礎研事前予測8月4日:前期比0.3%)。民間消費、設備投資が増加したため、民需が0.6%とプラスの伸びを維持した。輸出が増加し、輸入が減少したため、外需寄与度は0.2%と成長率を押し上げる方向に働いた。
  2. 名目GDP成長率は前期比0.1%と3四半期ぶりにプラスとなった。しかし、実質の伸びを大きく下回っており、依然として厳しいデフレ状況が続いている。
  3. 民間消費、設備投資がともに増加し、表面的には民需主導の回復となっている。しかし、名目の伸びは民間消費、設備投資ともにマイナスとなっており、デフレーターの大幅な低下が実質の伸びを押し上げる形となっている。景気の実態は実質成長率で見るほどには強くなく、依然として踊り場状態を脱していないと判断される。
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(2003年08月12日「Weekly エコノミスト・レター」)

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経済研究部   経済調査部長

斎藤 太郎 (さいとう たろう)

研究・専門分野
日本経済、雇用

経歴
  • ・ 1992年:日本生命保険相互会社
    ・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
    ・ 2019年8月より現職

    ・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
    ・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
    ・ 2018年~ 統計委員会専門委員

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