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公的年金運用論議の盲点=高まる国債のリスク
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当面、現状維持となった公的年金資産の運用方針だが、株式運用への批判はまだ強い。といっても、国債投資は決して100%安全ではない。長期金利が上昇すればキャピタル・ロスを被る。なるほど満期まで保有すれば損は出ない。しかし、金利上昇時には物価もあがっている。年金額が物価スライドするため、低利回り国債への投資では債務の増加をカバーできない。
その上、財政状況の悪化から、いくらか評価の高いS&Pでも日本国債の格付けはAAマイナスになっている。もしも事業会社なら今後20年のデフォルト確率は2%になるという。支払準備を積み立てるのは国の財政状況とは関係なく、受給者が確実に年金を受け取るためである。ところが、年金と同じく国を債務者とする国債に投資した場合、国が財政危機に陥って年金がカットされるリスクは、あまり減らない。
すでに年金と郵貯の資金は国債の最大手投資家になっている。そのため、もしも価格が暴落すると、政府から国債を売却しないよう強く求められかねない。この政治的圧力のリスクを考慮すると、国債投資はもはや禁じ手に近づきつつある。むしろ、内外の民間証券への投資を進めることができるような体制の再構築が望まれる。
(2003年05月01日「ニッセイ年金ストラテジー」)
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