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厚生労働省が4月から導入を認めるキャッシュ・バランス・プランは、個人毎に仮想口座を設け、拠出額に企業が保証する一定の利率を付与した元利合計を給付額とするものである。米国で広く普及している確定拠出型と確定給付型の混合型年金の一つである。
従来の制度では、退職給付カーブは40代以降に給付が増加するS字を描くが、全期間の給与に基づいて拠出するキャッシュ・バランス・プランでは、なだらかなカーブを描く。結果的に、長期勤続を優遇してきた従来の制度よりも若年層での積立度合いが大きく、若年層に有利な制度となる。そこで、移行に際して、全従業員に一律に適用するならば、大幅な給付削減となる40代以降の層に対する経過措置なども、企業の雇用政策上の課題となる。
企業にとっては、従来の制度に比べ、PBO変動幅を小さく、運営上のリスクを小さくできるのが利点である。しかし、単に給付削減が目的ならば、従業員の理解は得られないだろう。納得できる制度設計と従業員への説明責任の徹底が求められよう。
(2002年04月01日「ニッセイ年金ストラテジー」)
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