- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 年金 >
- 企業年金 >
- 確定拠出年金と株式市場
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
株式市場への梃子入れ策として、確定拠出型年金の早期導入への期待が高まっている。しかし、確定拠出型が導入されても、資産配分を決める各個人のスタンスは、1300兆円の個人貯蓄と変わらず、株式シェアは1割程度だろう。一方、確定給付型では株式シェアが3割を超えている。そのため、確定給付型から確定拠出型に移行すると、株式の需給はむしろ緩和する。米国401kプランでも、導入当初はリスク資産への配分が低かった。
確定拠出型年金が株価にプラスになる筋書きは二つある。第一に、その導入を契機として従来の雇用慣行が変わり、成長分野に優秀な人材が流れやすくなることである。ただ、それには労働政策を雇用維持型から転職促進型に転換しなくてはならない。
第二に、従業員への投資教育によって、リスクへの理解が深まり、年金以外の部分でも株式投資の割合が高まることである。
いずれにせよ、漢方薬の体質改善効果である。それをカンフル剤にするには、たとえば、確定拠出型で株式譲渡損失分だけ、次年度の非課税拠出枠を拡大するなど、リスクを取りやすくする工夫が求められる。
(2001年03月01日「ニッセイ年金ストラテジー」)
このレポートの関連カテゴリ
新着記事
-
2025年11月07日
フィリピンGDP(25年7-9月期)~民間消費の鈍化で4.0%成長に減速、電子部品輸出は堅調 -
2025年11月07日
次回の利上げは一体いつか?~日銀金融政策を巡る材料点検 -
2025年11月07日
個人年金の改定についての技術的なアドバイス(欧州)-EIOPAから欧州委員会への回答 -
2025年11月07日
中国の貿易統計(25年10月)~輸出、輸入とも悪化。対米輸出は減少が続く -
2025年11月07日
英国金融政策(11月MPC公表)-2会合連続の据え置きで利下げペースは鈍化
お知らせ
-
2025年07月01日
News Release
-
2025年06月06日
News Release
-
2025年04月02日
News Release
【確定拠出年金と株式市場】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
確定拠出年金と株式市場のレポート Topへ










