1992年06月01日

オーストラリアへの消費税(Goods and Services Tax)導入の動向について

ローハンジョージ

斎藤 芳裕

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■見出し

1.はじめに
2.税制改革案(野党案)の内容
3.税制改革案(野党案)の主たる目的
4.オーストラリア経済に対してGSTが与える影響
5.近時の導入事例(NZ、カナダ)
6.GSTをめぐる政治情勢
7.克服しなければならない課題-連邦と州の合意-
8.おわりに

■はじめに

1991年11月21日、オーストラリア(自由党/国民党連合)が、“Fightback!”とよばれる経済政策(パッケージ)を発表した。これは、オーストラリアが現在抱える経済諸問題に解決を与えるべく考案されたものである。

一連の「税制改革案」の中では、GST“Goods and Services Tax”(消費税)の導入が根幹となっている。このGSTを含むパッケージが、ここオーストラリアでは発表当初国民の間で圧倒的な歓迎を受け、現首相による与党・労働党の人気回復後も一定の支持を集めている。

日本では、1989年4月1日に消費税が施行され、現在では国民の間で完全に定着しているが、導入前の反対派の結集による参議院での与野党逆転劇、導入前後の混乱は、未だ記憶に新しいところである。

当レポートでは、野党提案の「ファイトバック(抵抗)」とよばれる一連の経済改革案の主要部分である「GSTの導入」と「税制改革」に焦点を絞り、内容、目的、影響を考察した後、近時の導入事例(NZ、カナダ)にふれ、最後に、今後の政局(選挙)をにらんで実際の導入可能性に言及したい。

尚、当レポートは、4月16日時点で書かれたものであり、その後の情勢変化は含まれていない。

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