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- 1989年の経済見通し -国内の経済見通し-
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<要旨>
○日本経済――内需中心の安定拡大基調持続するも、対外的圧力が高まる懸念も。
(景気の現況)
- 日本経済は、現在、消費と設備投資を軸とした内需の好循環により、物価安定下、「巡航速度」での着実な景気拡大過程に移行している。
- 今回の内需景気を力強いものとした構造的要因である、企業の構造転換努力、円高と原油安のメリット顕現化、資産効果等は、持続的な部分も強い。
その意味でも、今回の景気拡大は基本的に腰の強いものと言える。
(来年度の見通し)
- 来年度は、景気拡大テンポは少し落ちるものの、物価安定が続き、個人消費と設備投資を軸にして引き続き堅調に推移し、実質GNP成長率は4.3%となろう。
- 設備投資の生産能力と輸入拡大による在庫調整・ストック調整の発生、国内インフレ発生による金融引き締め、という懸念要因が考えられるが、消費の強さ、設備投資の内容、物価安定の持続から見て、両者とも発生の可能性は低い。
- しかし、貿易黒字は減らない。このため、米国新政権下で対日圧力や保護主義が強まる懸念も強い。我が国は積極的な政策対応を迫られよう。
- また、国内の成長率が高い時こそ、我が国経済構造のもつ問題点を円滑に解決していく絶好の機会であり、逆に、そうした行動が我が国経済の効率性を高め、世界経済の持続的安定成長にもつながることを強く認識すべきである。
(1988年12月01日「調査月報」)
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石尾 勝
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