- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- >
- 運用リスク管理 >
- 見えてきたリスクシナリオ
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
昨年7月にサブプライム危機が起こって以降の1年間は、債券とコモディティなど一部のオルタナティブを除き、各資産クラスのリターンがマイナスであった。年金基金の間にはいつ市場が回復するのかという心配の声が強い。
サブプライム問題の影響は米国の住宅ローン関連商品の市場に止まらず、金融システム危機につながっている。過去数年、多くの投資家はリターンのためにリスクを高め、レバレッジを効かせて投資し、それがリスク資産の価格を支えてきた。ところが、金融システム不安から市場の流動性が低下し、投資家はレバレッジの縮小を余儀なくされた。しかも、連邦準備銀行が個別金融機関の救済に関与せざるを得ない状況に至った以上、銀行だけでなく、証券会社やファンドによる投資行動への規制が強化されるだろう。
今後、機関投資家だけでなく、個人投資家にもリスク回避行動が広がれば、米国市場を中心に、低リスクの債券を除くほとんどのリスク資産価格が少なくとも2、3年低迷し続けることが考えられる。米ドルが大きく下落する可能性もある。これらは確率が50%よりもずっと低いリスクシナリオではあるものの、年金基金も十分に考慮に入れておく必要があろう。
(2008年10月01日「ニッセイ年金ストラテジー」)
このレポートの関連カテゴリ
新着記事
-
2025年10月09日
石破コメントと「反軍演説」-「語られざるもの」をめぐって -
2025年10月09日
ソニーのパーシャル・スピンオフ-ソニーフィナンシャルの分離・上場 -
2025年10月09日
曲線にはどんな種類があって、どう社会に役立っているのか(その13)-3次曲線(アーネシの曲線・シッソイド等)- -
2025年10月09日
景気ウォッチャー調査2025年9月~大阪・関西万博閉幕前の駆け込みにより、近畿は好調~ -
2025年10月08日
国内株式投信の売り一巡か?~2025年9月の投信動向~
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2025年07月01日
News Release
-
2025年06月06日
News Release
-
2025年04月02日
News Release
【見えてきたリスクシナリオ】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
見えてきたリスクシナリオのレポート Topへ