- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 年金 >
- 年金資産運用 >
- 景気が今一つのときにインフレを懸念する
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
最近、外国でわが国の良くない話を耳にした。今回の金融危機で先進各国の財政赤字が急増したが、中でもわが国は、経済対策のため財政赤字が突出した上、政権交代で政治基盤が弱く、成長率の低い国という、欧米の人々にとっては、今後、自国に起こりうる悪いケースとして取り上げられていた。
国の舵取りは国民が選挙で選んだ政治家の役割であるが、年金基金としては政治家のマニフェストや実行力に期待してただ待っているわけにはいかない。気にかけるべきリスクが、インフレーションとそれに伴う金利上昇(債券価格の下落)があろう。
経済が低迷しているこのご時世にあり得ない話と思うかもしれないが、過去において歳出削減と増税で財政赤字縮小に成功した国はほとんどなく、巨額な政府債務の解消には、少子高齢化による労働力不足を伴う質の悪いインフレーションが懸念される。
インフレーションを予期した金利上昇は、LDIにおける年金債務のヘッジのために投資した債券価格が下落した場合に悪影響がある。加えて、急落リスクが生じたときに十分な流動性が確保できるか否かが、さらなる不安材料であろう。
(2010年08月02日「ニッセイ年金ストラテジー」)
このレポートの関連カテゴリ
新着記事
-
2025年07月14日
ニッセイ基礎研所報 2025(Vol.69) -
2025年07月14日
ロシアの物価状況(25年6月)-6月は総合指数・コア指数のいずれも低下 -
2025年07月11日
トランプ関税の日本経済への波及経路-実質GDPよりも実質GDIの悪化に注意 -
2025年07月10日
企業物価指数2025年6月~ガソリン補助金の影響などで、国内企業物価は前年比3%を割り込む~ -
2025年07月10日
ドイツの生命保険監督を巡る動向(2)-BaFinの2024年Annual ReportやGDVの公表資料からの抜粋報告(生命保険会社等の監督及び業績等の状況)-
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2025年07月01日
News Release
-
2025年06月06日
News Release
-
2025年04月02日
News Release
【景気が今一つのときにインフレを懸念する】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
景気が今一つのときにインフレを懸念するのレポート Topへ