- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 暮らし >
- 人口動態 >
- 60 歳台は働くのが当たり前に
2006年末に発表された新たな将来推計人口によると、今後50年間、出生率はほとんど回復せず1.26に止まる一方、平均寿命は現在の82歳から87歳(いずれも男女平均)まで伸びる。生産年齢(15~64歳)人口と老年(65歳以上)人口の割合は、現在の3.4倍から2055年の1.3倍に低下するという。この予測通りなら、公的年金財政はさらに逼迫する。2004年改革の際に約束されたモデル所得代替率50%の確保が、難しいという議論も再燃するだろう。
約束を守るための方策の1つが、支給開始年齢の引き上げである。ふりかえると、厚生年金における60歳支給開始を定めた1954年当時、平均寿命は64.5歳であった。平均寿命が82歳になった現在、当時の60歳は70歳をはるかに超える年齢に相当しよう。
アメリカではすでに、67歳までの支給開始年齢引き上げを決めている他、ドイツでは67歳、イギリスでも68歳に引き上げる動きがある。健康であるかぎり、60歳台になった人も働き続け、受給者を支える側に回れば、年金だけでなく、経済全体にも好影響をもたらす。60歳台は働くのが当然、という意識で企業・職場や家庭のあり方を考え直していく契機ではないか。
(2007年02月01日「ニッセイ年金ストラテジー」)
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2024年10月23日
IMF世界経済見通し-ディスインフレは順調に進むが、下振れリスクも -
2024年10月23日
中国経済:24年7~9月期の評価-小幅減速にとどまるも内需悪化には歯止めがかからず、見かけよりも厳しい状況 -
2024年10月23日
円安再燃、1ドル160円に逆戻りするリスクは?~マーケット・カルテ11月号 -
2024年10月23日
大学卒女性の働き方別生涯賃金の推計(令和5年調査より)-正社員で2人出産・育休・時短で2億円超、男性並で3億円超 -
2024年10月23日
目玉焼きは英語でサニーサイドアップ、とは限らない-意図や習慣を踏まえた訳語の選択-
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年07月01日
News Release
-
2024年04月02日
News Release
-
2024年02月19日
News Release
【60 歳台は働くのが当たり前に】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
60 歳台は働くのが当たり前にのレポート Topへ