1998年01月01日

金融ビッグバンと年金運用

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金融ビッグバンによって、「年金運用の世界」は、どう変わるのであろうか。既に、企業年金には投資顧問会社が多く参入し、パフォーマンス競争が激化している。公的年金が全面的に自主運用に移行する方向が打ち出されているのも、年金加入者には、運用効率向上期待が高まり、歓迎すべき動きであろう。
個人が自助努力で老後準備を行うと、豊かな個人金融資産が、個人年金や投信を通じて、資本市場に流れ込み、「アセット・マネジメント・サービスの世界」が到来する可能性があろう。掛金建て制度が導入されれば、その動きは一層、加速することになろう。
しかし、ビッグバンは「自己責任の世界」でもある。公的・私的年金を問わず、受託者の責任が重くなり、年金加入者に対する情報開示や説明責任(アカウンタビリティ)にも十分、配慮した運営が必要になろう。平成9年度末から実施される、基金資産の時価評価は、その第一歩である。

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【金融ビッグバンと年金運用】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

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