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- 1990年度改定経済見通し
1990年08月01日
<要旨>
- 日本経済は、トリプル安を乗り越え、消費・設備投資を柱とした「内需主導」型の景気拡大が続いている。
- 90年度の景気は、下期にかけて拡大テンポの鈍化が予想されるものの、(1)トリプル安に歯止めがかかった、(2)設備投資には独立的なものが多く基調が強い、等から堅調さを維持しよう。
- 実質経済成長率は、引き続き内需を中心とした拡大により、5.2%('89年度は5.0%の実績)が達成されよう。今回の景気拡大の長さは、既に本年5月で「岩戸景気」(42ヵ月)と並んだが、さらに「いざなぎ景気」(57ヵ月)に匹敵するものとなる可能性が高い。
- 国際収支面では、輸出入とも高い伸びが予想されるが、これまでの円安効果等もあって貿易収支・経常収支とも黒字額はやや増加し、名目GNP比の低下にも歯止めがかかろう。
- 海外では、現在、両独通貨統合を始めとして、東欧改革、EC統合、ソ連の改革等、政治・経済上の世界的枠組みが変化しつつある時期にあり、不透明さは拭えない。世界経済はまさに正念場を迎えており、政策協調の重要性が一段と増している。
- なお、当予測においては、'90年度の円の対ドルレートは平均150円、日本の公定歩合は変更なし、原油価格(入着ベース)は平均18.6ドル/バーレル、米国の実質経済成長率は1.9%('90歴年)とみている。
(1990年08月01日「調査月報」)
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