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<概況>
米国経済は最近の指標をみると、このところ景気拡大ペースが鈍化しており、インフレにも天井感が出てきている。
一方日本経済は、個人消費と設備投資を原動力に順調な景気拡大が続いている。'88年1-3月期の実質GNP成長率は前期比2.2%となり、年率9.1%の高成長を記録した。設備投資が引き続き好調だったうえ、前期に低迷した個人消費も消費税導入直前に発生した駆け込み需要を主因に増加したためである。
又、日銀短観('89年5月調査)によると、先行き今年度下期にかけての主要企業・製造業の売上げ計画は、内需の腰の強さに加え、輸出の緩やかな増加見通しから、引き続き好調が見込まれており、収益も増益基調持続が予測されている。
物価環境をみると、6月の東京都区部消費者物価は教養娯楽用品野菜・海草、衣料等の下落から、前月比0.1%下落(5月同0.6%上昇)となった。
又、6月の国内卸売物価は前月比0.1%上昇したとともに輸入物価が、為替円安の影響により同2.3%上昇、輸出物価も同2.6%上昇したため、総合卸売物価は同0.7%の上昇(5月同0.7%上昇)となった。
景気堅調に伴う製品・労働需給の引き締まり、入着原油価格の上昇、為替の円安推移による輸入物価の上昇等はあるものの、物価は安定圏内にあると言える。
貿易動向についてみると、通関輸出(数量ベース)は、5月前月比2.6%減の後、6月(速報)は一般機械等により8.6%増となった。地域別(ドルベース)にみると、アメリ力、東南アジア向け等が増加した。
通関輸入(同)は、5月前月比16.2%減の後、6月(速報)は1.0%滅となった。原油輸入価格(CIFベース)は、6月1バーレル当たり18.0ドルと前月比保合いとなった。最近数ヶ月の動きを品目別(ドルベース)にみると、鉱物性燃料等が増加している。地域別では、中近東、東南アジア等からの輸入が増加している。
(1989年09月01日「調査月報」)
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