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- ユーロ圏失業率(2020年11月)-再ロックダウンでも雇用は底堅い動き
2021年01月12日
1.結果の概要:11月も予想に反して低下
1 bloomberg集計の中央値。以下の予想値も同様。
2.結果の詳細:再ロックダウンでも雇用は底堅い
11月の失業率は8.3%となり、10月(8.4%)からの悪化を見込んでいた市場予想(8.5%)に反して改善した。失業率は7月をピーク(8.7%)に4か月連続で低下したことになる。
一方、11月の若年失業率については18.4%と、10月(18.0%)から悪化し、2か月連続の上昇となった(図表2)。ただし、若年失業率も7月のピーク(18.9%)よりは低い状況にとどまる。
また、失業率・若年失業率ともに10月以前のデータの改定幅は小幅にとどまっている。
一方、11月の若年失業率については18.4%と、10月(18.0%)から悪化し、2か月連続の上昇となった(図表2)。ただし、若年失業率も7月のピーク(18.9%)よりは低い状況にとどまる。
また、失業率・若年失業率ともに10月以前のデータの改定幅は小幅にとどまっている。
詳細な月次データを公表しているイタリアとポルトガルについて確認すると、各国の公表値では、11月までで、イタリアは5か月連続、ポルトガルは6か月連続で雇用が増えていたことが明らかになっており、いずれの国も回復が続いていると評価できる。特にポルトガルは労働参加率もコロナ禍前の水準まで近づいてきており、回復が顕著と言える。イタリアはやや労働参加率の改善が頭打ちになっているものの、そこまで目立った悪化ではない(図表6・7)。
11月以降、各国で移動制限の再強化に踏み切っているが、総じて見ると、今冬の封じ込めではかなり雇用が底堅く維持されているものと見られる。ただし、封じ込め政策は長期化しており、また前述の通り失業率が悪化している国もあるため、先行きの不透明感はぬぐえない状況が続くだろう。
11月以降、各国で移動制限の再強化に踏み切っているが、総じて見ると、今冬の封じ込めではかなり雇用が底堅く維持されているものと見られる。ただし、封じ込め政策は長期化しており、また前述の通り失業率が悪化している国もあるため、先行きの不透明感はぬぐえない状況が続くだろう。
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
(2021年01月12日「経済・金融フラッシュ」)
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経歴
- 【職歴】
2006年 日本生命保険相互会社入社(資金証券部)
2009年 日本経済研究センターへ派遣
2010年 米国カンファレンスボードへ派遣
2011年 ニッセイ基礎研究所(アジア・新興国経済担当)
2014年 同、米国経済担当
2014年 日本生命保険相互会社(証券管理部)
2020年 ニッセイ基礎研究所
2023年より現職
・SBIR(Small Business Innovation Research)制度に係る内閣府スタートアップ
アドバイザー(2024年4月~)
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
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