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空き家所有者が「売る・貸す」選択に踏み出すためには-空き家所有者の意識変容に向けた心理的アプローチの一考察-
社会研究部 研究員 島田 壮一郎
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空き家問題の解決において、所有者の意識変容が鍵となる。所有者は空き家に対する活用イメージを持ちにくく、思い入れのため手放せない場合も多い。こうした状況に対し、ストーリーテリングや回想法が有効な心理的アプローチとなる。ストーリーテリングは語り手に自己肯定感や感情的成長を促し、空き家への見方を「不要な負担」から「価値ある資源」へと変える効果がある。回想法は自身の過去を肯定的に捉え直す手法であり、心理的安定や社会的つながりの強化、認知機能の維持などの効果を持つ。これにより、所有者は空き家に新たな意味を見出し、活用に前向きになる。さらに、語られた物語が第三者との共感を生み、適切な活用者とのマッチングにもつながる。今後は、所有者が自由に物語を語る機会の提供、例えばワークショップやオンライン掲示板などの場を整備することが有効とされる。
■目次
1――はじめに
2――空き家活用を巡る主体の意識
3――ストーリーテリングの効果
1|ストーリーテリングについて
2|ストーリーテリングによる語り手への効果
3|ストーリーテリングの効果まとめ
4――回想法の効果
1|回想法とは
2|回想法の効果
3|回想法の効果まとめ
5――空き家所有者の態度変容の効果について
6――まとめ
(2025年03月27日「基礎研レポート」)
03-3512-1817
- 【職歴】
2022年 名古屋工業大学大学院 工学研究科 博士(工学)
2022年 ニッセイ基礎研究所 入社
【加入団体等】
・土木学会
・日本都市計画学会
・日本計画行政学会
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