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- 企業物価指数2023年9月~契約通貨ベースの輸入物価指数(前月比)が12ヵ月ぶりのプラス~
2023年10月12日
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1.国内企業物価指数(前年比)は伸びの鈍化が続く
石油・石炭製品がマイナスに転じたのは、9月7日からガソリン等の新しい激変緩和措置が実施されたためである。激変緩和措置は5月29日の週以降、補助率が引き下げられてきたが、新制度は168円から17円を超える分は全額支援し、17円以下の部分は10月4日まで30%、10月5日から12月31日まで60%支援する。
さらに、政府は9月使用分までとしていた電気・ガス価格激変緩和措置を、補助額を引き下げて12月使用分(翌年1月請求分)まで延長することを発表している。補助額の引き下げは9月使用分(10月請求分)からで、都市ガスが1㎥あたり30円から15円へ、電気が低圧は1kWhあたり7円から3.5円、高圧は1kWhあたり3.5円から1.8円へ引き下げられる。
さらに、政府は9月使用分までとしていた電気・ガス価格激変緩和措置を、補助額を引き下げて12月使用分(翌年1月請求分)まで延長することを発表している。補助額の引き下げは9月使用分(10月請求分)からで、都市ガスが1㎥あたり30円から15円へ、電気が低圧は1kWhあたり7円から3.5円、高圧は1kWhあたり3.5円から1.8円へ引き下げられる。
2.輸入物価(契約通貨ベース)の前月比は12ヵ月ぶりのプラス
2023年9月の輸入物価は、契約通貨ベースでは前月比0.6%(8月:同▲0.2%)と12ヵ月ぶりにプラスに転じた。また、2023年9月の円相場(対ドル)は前月比2.0%とプラスとなったことで、円ベースでは同2.1%(8月:同1.7%)と2ヵ月連続でプラスとなった。円ベースの前年比は▲14.0%(8月:▲11.4%)と6ヵ月連続でマイナスとなった。契約通貨ベースで輸入物価の内訳をみると、10類別中4類別でプラス、2類別で横ばい、4類別でマイナスとなった。飲食料品・食料用農水産物は前月比▲0.5%(8月:▲0.2%)と6ヵ月連続でマイナスとなった。一方、石油・石炭・天然ガスは前月比2.4%(8月:同▲0.3%)11ヵ月ぶりにプラスに転じた。
円ベースでみると、9月の輸入物価は原油価格が上昇し、円安が進行したことで前月比が2ヵ月連続でプラスとなった。
3.今後も国内企業物価指数(前年比)は伸びが縮小
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
(2023年10月12日「経済・金融フラッシュ」)
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