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- 米個人消費は堅調を維持-労働市場の回復を背景に足元で個人消費は堅調も、予想される今後の減速
2023年08月29日
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■要旨
- 米国の実質GDPにおける個人消費は23年4-6月期が前期比年率+1.6%と大幅な伸びを示した前期の+4.2%からは鈍化も続き堅調な伸びを維持。
- 個人消費が足元で堅調な要因として労働市場の回復に伴う雇用増加や賃金上昇などを背景とする実質可処分所得の増加が挙げられる。また、7月の小売売上高は堅調な伸びを維持しており、7-9月期の個人消費も堅調となる可能性が示唆されている。
- 個人消費を取り巻く環境は、回復を示す消費者センチメントや良好な家計のバランスシートが今後も個人消費の追い風となることが予想される。
- 一方、金融環境の引締まりに加えて、コロナ禍で蓄積された過剰貯蓄が既に枯渇したとみられることや、銀行の消費者ローンに対する貸出態度の厳格化、10月からの連邦学生ローンの返済再開などは個人消費に取って逆風となろう。
- 累積的な金融引締めの影響で今後労働市場の減速が見込まれ、可処分所得の伸びが鈍化するとみられる中、前述の個人消費に対する逆風など、個人消費を取り巻く環境は厳しさを増すことが見込まれる。このため、今後は個人消費の減速が不可避だろう。
■目次
1.はじめに
2.米国の個人消費の動向と個人消費を取り巻く環境
(4-6月期の個人消費)前期から鈍化もサービス消費主導で堅調を維持
(個人消費の好調な要因)労働市場の回復を背景に可処分所得が増加
(7月の小売売上高)6月から大幅に伸びが加速、7-9月期の個人消費も堅調を示唆
(個人消費の追い風)消費者センチメントの回復、良好な家計のバランスシートは消費を下支え
(個人消費の逆風(1))FRBによる大幅な金融引締めから金融環境は引締まり
(個人消費の逆風(2))家計の累積過剰貯蓄は枯渇、銀行の消費者ローン貸出態度も消費の
重石に
3.今後の見通し
1.はじめに
2.米国の個人消費の動向と個人消費を取り巻く環境
(4-6月期の個人消費)前期から鈍化もサービス消費主導で堅調を維持
(個人消費の好調な要因)労働市場の回復を背景に可処分所得が増加
(7月の小売売上高)6月から大幅に伸びが加速、7-9月期の個人消費も堅調を示唆
(個人消費の追い風)消費者センチメントの回復、良好な家計のバランスシートは消費を下支え
(個人消費の逆風(1))FRBによる大幅な金融引締めから金融環境は引締まり
(個人消費の逆風(2))家計の累積過剰貯蓄は枯渇、銀行の消費者ローン貸出態度も消費の
重石に
3.今後の見通し
(2023年08月29日「Weekly エコノミスト・レター」)
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経歴
- 【職歴】
1991年 日本生命保険相互会社入社
1999年 NLI International Inc.(米国)
2004年 ニッセイアセットマネジメント株式会社
2008年 公益財団法人 国際金融情報センター
2014年10月より現職
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
窪谷 浩のレポート
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