2021年06月30日

所有者不明土地への諸対策 (5)-相隣関係と所有者不明・管理不全土地建物管理

保険研究部 常務取締役 研究理事 兼 ヘルスケアリサーチセンター長・ジェロントロジー推進室研究理事兼任   松澤 登

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■要旨

今回の民法改正によって相隣関係の見直しが行われた。たとえば境界画定を行うにあたって、隣地への立ち入りができることとされた。この規定は、隣地へ当然に立ち入ることができるとするものであり、隣地の所有者が所在等不明であっても、所在等判明後に事後通知を行うことを前提として立ち入りが可能になった。
 
また、所有者が不明である土地について管理人の選任を利害関係者が請求することができることとされた。所有者不明土地管理人は土地の管理・処分を行う権限を専有する。裁判所の許可を得て、土地の売却をすることもできる。同様に、所有者不明建物管理人の選任も可能である。
 
さらに所有者はわかっているが、管理が不全である土地の管理人の選任を利害関係者が請求できることとした。管理不全土地管理人は土地の管理・処分権を有するため、崖地などの整備を管理人が行うことができる。同様に管理不全建物管理人の選任も可能である。管理不全建物管理人はごみ屋敷などの管理適正化を行うことが期待される。
 
課題としては、これら管理を行う管理人のコストや報酬をどうねん出するかである。土地等が売却できて回収することが可能であればよいが、そうでないとコスト倒れになるために管理人を選任できないということもありうる。

■目次

1――はじめに
2――相隣関係規定の改正
  1|隣地使用権
  2|竹木の枝の切除等
  3|設備設置権・設備使用権
3――所有者不明土地管理命令等の新設
  1|所有者不明土地管理命令
  2|所有者不明建物管理命令
4――管理不全土地管理命令等の新設
  1|管理不全土地管理命令
  2|管理不全建物管理命令
5――おわりに
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保険研究部   常務取締役 研究理事 兼 ヘルスケアリサーチセンター長・ジェロントロジー推進室研究理事兼任

松澤 登 (まつざわ のぼる)

研究・専門分野
保険業法・保険法|企業法務

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【所有者不明土地への諸対策 (5)-相隣関係と所有者不明・管理不全土地建物管理】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

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