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- 企業物価指数(2020年10月)―前年比▲2%台の推移が続く公算大
1.国内企業物価は消費税率引き上げの影響が一巡
消費税を除いたベースでは9ヵ月連続のマイナスとなった(9月:前年比▲2.3%)。内外の経済活動の再開に伴い、非鉄金属が前年比6.9%(9月:同5.8%)と4ヵ月連続の上昇となっており、堅調に推移している。一方で、持ち直しが続いていた石油・石炭製品は、原油価格が頭打ちとなっていることを背景として、前年比▲16.3%となり、前月の同▲15.5%から下落幅が拡大した。
国内企業物価指数は前月比では▲0.2%(9月:同▲0.2%)となった(夏季電力料金引き上げの影響を除くと前月比0.0%の横ばいとなった)。前月比で内訳をみると、ガソリン(9月:前月比▲0.1%→10月:同▲1.4%)、灯油(9月:同▲0.6%→10月:同▲2.2%)、軽油(9月:同▲0.3%→10月:同▲2.6%)などの下落幅が拡大したことを受けて、石油・石炭製品は前月比▲1.1%(9月:同0.1%)と5ヵ月ぶりのマイナスとなった。また、既往の原油安を受けて、電力・都市ガス・水道(夏季電力料金引き上げの影響を除くベース)が前月比▲1.7%と4ヵ月連続のマイナスとなったほか、プラスチック製品(同▲0.4%)なども下落した。一方、非鉄金属は前月比0.6%と6ヵ月連続のプラスとなったほか、飲食料品(同1.0%)なども上昇した。
2.原油価格の下落が輸入物価を下押し
契約通貨ベースで輸入物価指数の内訳をみると、原油が前月比▲6.9%(9月:同3.6%)のマイナスとなったことなどにより、石油・石炭・天然ガスが前月比▲1.2%(9月:同0.3%)と5ヵ月ぶりに下落に転じ、輸入物価を押し下げた。一方、飲食料品・食料用農水産物(前月比0.8%)や金属・同製品(同1.6%)、化学製品(同0.8%)などが前月比プラスを維持したことが輸入物価の上昇を下支えした。
1 輸入物価指数は、消費税を除くベースで作成されている
3.当面前年比▲2%台の推移が続く見込み
また、消費者物価(生鮮食品を除く総合)と関連性の高い消費財は前年比▲1.7%(9月:同▲2.2%)と18ヵ月連続のマイナスとなった。
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
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藤原 光汰
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(2020年11月12日「経済・金融フラッシュ」)
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