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- 2020・2021年度経済見通し(20年8月)
2020年08月18日
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■要旨
<実質成長率:2020年度▲5.8%、2021年度3.6%を予想>
- 2020年4-6月期の実質GDPは、緊急事態宣言の発令に伴う外出自粛の影響で民間消費が急速に落ち込んだことなどから前期比年率▲27.8%と過去最大のマイナス成長となった。
- 緊急事態宣言の解除を受けた経済活動の再開により、2020年7-9月期は前期比年率13.1%の高成長となるが、新型コロナウィルスの陽性者数が再拡大していることを背景に、再び自粛の動きが強まっていることから、経済の正常化は遅れている。
- ソーシャルディスタンスの確保が、外食、旅行、娯楽などのサービス支出を抑制すること、倒産や失業者の急増などによりV字回復のための経済基盤が損なわれたことから、経済活動が元の水準に戻るまでには時間がかかるだろう。実質GDP成長率は2020年度が▲5.8%、2021年度が3.6%と予想する。
- 景気の急速な悪化を受けて、失業率は現在の2%台後半から4%程度まで上昇し、2020年度の雇用者報酬は8年ぶりに減少することが予想される。家計の可処分所得は、2020年度には特別定額給付金の支給によって押し上げられるが、2021年度はその反動で落ち込むことが避けられない。長い目でみれば、雇用所得環境の悪化が消費の回復を遅らせる要因となる可能性が高い。
■目次
1.2020年4-6月期は前期比年率▲27.8%と過去最大のマイナス成長
・緊急事態宣言解除後の経済動向
2. 実質成長率は2020年度▲5.8%、2021年度3.6%を予想
・2020年7-9月期は年率10%超の高成長も、4-6月期の落ち込みを取り戻せず
・失業率は4%まで上昇、雇用者報酬は8年ぶりに減少
・企業収益はリーマン・ショックを超える減少幅に
・物価の見通し
1.2020年4-6月期は前期比年率▲27.8%と過去最大のマイナス成長
・緊急事態宣言解除後の経済動向
2. 実質成長率は2020年度▲5.8%、2021年度3.6%を予想
・2020年7-9月期は年率10%超の高成長も、4-6月期の落ち込みを取り戻せず
・失業率は4%まで上昇、雇用者報酬は8年ぶりに減少
・企業収益はリーマン・ショックを超える減少幅に
・物価の見通し
(2020年08月18日「Weekly エコノミスト・レター」)
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03-3512-1836
経歴
- ・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職
・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員
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