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- 米住宅着工・許可件数(25年5月)-着工件数はコロナ禍で落ち込んだ20年5月以来の水準に減少
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2025年06月19日
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1.結果の概要:住宅着工、許可件数ともに市場予想を下回る
2.結果の評価:集合住宅の着工件数が前月比で大幅に減少
住宅着工件数の伸びは前月比▲9.8%(前月:+2.7%)と前月からマイナスに転じた(図表3)。戸建て住宅が+0.4%(前月:▲3.0%)と3ヵ月ぶりにプラスに転じたものの、集合住宅が▲29.7%(前月:+16.0%)と2桁のマイナスに転じて着工件数全体を押し下げた(図表4)。
前年同月比は▲4.6%(前月:+0.5%)と3ヵ月ぶりにマイナスに転じた。集合住宅が+4.1%(前月:+42.2%)と3ヵ月連続でプラスを維持した一方、戸建てが▲7.3%(前月:▲12.6%)と前月からマイナス幅は縮小したものの、5ヵ月連続のマイナスとなって全体を押し下げた。
地域別寄与度(前月比)は、西部が+2.6%ポイント(前月:▲3.7%ポイント)と前月からプラスに転じた一方、北東部が▲5.0%ポイント(前月:+2.0%ポイント)、南部が▲5.8%ポイント(前月:+5.8%ポイント)と前月からマイナスに転じたほか、中西部が▲1.5%ポイント(前月:▲1.3%ポイント)と2ヵ月連続のマイナスとなった。
前年同月比は▲4.6%(前月:+0.5%)と3ヵ月ぶりにマイナスに転じた。集合住宅が+4.1%(前月:+42.2%)と3ヵ月連続でプラスを維持した一方、戸建てが▲7.3%(前月:▲12.6%)と前月からマイナス幅は縮小したものの、5ヵ月連続のマイナスとなって全体を押し下げた。
地域別寄与度(前月比)は、西部が+2.6%ポイント(前月:▲3.7%ポイント)と前月からプラスに転じた一方、北東部が▲5.0%ポイント(前月:+2.0%ポイント)、南部が▲5.8%ポイント(前月:+5.8%ポイント)と前月からマイナスに転じたほか、中西部が▲1.5%ポイント(前月:▲1.3%ポイント)と2ヵ月連続のマイナスとなった。

内訳は販売現況が35(前月:37)と12年6月以来の水準に落ち込んだほか、販売見込みが40(前月:42))、客足が21(前月:23)とそれぞれ23年11月以来の水準に悪化した。
6月の結果について、NAHBのバディ・ヒューズ会長は「住宅ローン金利の上昇と関税、経済の不確実性により、買い手はますます傍観者に移動しています」と住宅需要が低迷している状況を示した。また、NAHBは最新の調査で建設業者の37%が6月に値下げを報告したとし、これは22年に月次統計を開始して以来の高い水準となったことを指摘した。このような住宅需要の弱さに加え、住宅着工許可件数がマイナスとなっていることを踏まえると当面住宅着工件数は軟調に推移することが見込まれる。
(2025年06月19日「経済・金融フラッシュ」)
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経歴
- 【職歴】
1991年 日本生命保険相互会社入社
1999年 NLI International Inc.(米国)
2004年 ニッセイアセットマネジメント株式会社
2008年 公益財団法人 国際金融情報センター
2014年10月より現職
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
窪谷 浩のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
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