- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 暮らし >
- 女性 >
- HPVワクチンと子宮頸がん検診の動向~2022年度に3回目接種者数は対象人口の3割超。男性のワクチン定期接種化に向けた議論開始、HPV検査が公的がん検診に追加
HPVワクチンと子宮頸がん検診の動向~2022年度に3回目接種者数は対象人口の3割超。男性のワクチン定期接種化に向けた議論開始、HPV検査が公的がん検診に追加

保険研究部 主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター兼任 村松 容子
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
「日本人の2人に1人は、生涯において一度はがんになる」と言われている。がんは、さまざまな要因によって発症しているが、日本人のがんの原因の約20%が感染による1。子宮頸がんもウイルス(HPV)が主な原因となっているがんとして知られている。HPVワクチンの接種が進めば、子宮頸がんを撲滅できると考えられている一方で、日本はワクチン接種が諸外国と比べて遅れている。
日本では、女性に対して定期接種を継続しつつ、積極的な勧奨は中止していたが、2022年4月に、9年ぶりに接種の積極的勧奨を再開した。2023年度から防ぐことができるHPVの種類が多い9価のワクチンも選択できるようになった。また、男性のワクチン接種の定期接種化に向けた議論も始まっている。さらに、子宮頸がん検査だけでなくHPV保有検査も公的がん検診に追加される見込みである等、子宮頸がん検診やHPVワクチン接種に関する環境が変わってきている。
本稿では、感染によるがんの中で、子宮頸がん予防のためのHPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンについて、最近の状況を紹介する。
1 国立がん研究センター がん情報サービス「がんの発生要因」子宮頸がんのほか、B型やC型の肝炎ウイルスによる肝がん、ピロリ菌による胃がんがその大半を占めるとされる。(https://ganjoho.jp/public/pre_scr/cause_prevention/factor.html、2024年1月30日アクセス)。
■目次
1――HPVワクチン定期接種を巡る状況
1|子宮頸がんとは
2|国内におけるHPVワクチンの種類
3|HPVワクチンの積極的勧奨再開の経緯
4|接種人数と定期接種率の推移
2――接種対象者、および保護者のHPVワクチンに対する考え方
3――子宮頸がん検診の動向
4――常に新しく正しい情報を得ていくことが重要
(2024年02月06日「基礎研レポート」)

03-3512-1783
- 【職歴】
2003年 ニッセイ基礎研究所入社
村松 容子のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2025/04/22 | 生命保険の基礎知識はなぜ定着しないのか | 村松 容子 | 保険・年金フォーカス |
2025/03/28 | 就労世代の熱中症リスクと生活習慣~レセプトデータと健診データを使った分析 | 村松 容子 | 基礎研レポート |
2025/03/27 | 「早食いは太る」は本当か~食べる速さは、肥満リスクをどの程度予測できるか | 村松 容子 | 基礎研レポート |
2025/03/25 | ヘルスケアサービスのエビデンスに基づく「指針」公表 | 村松 容子 | 基礎研レポート |
新着記事
-
2025年05月02日
金利がある世界での資本コスト -
2025年05月02日
保険型投資商品等の利回りは、良好だったが(~2023 欧州)-4年通算ではインフレ率より低い。(EIOPAの報告書の紹介) -
2025年05月02日
曲線にはどんな種類があって、どう社会に役立っているのか(その11)-螺旋と渦巻の実例- -
2025年05月02日
ネットでの誹謗中傷-ネット上における許されない発言とは? -
2025年05月02日
雇用関連統計25年3月-失業率、有効求人倍率ともに横ばい圏内の動きが続く
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2025年04月02日
News Release
-
2024年11月27日
News Release
-
2024年07月01日
News Release
【HPVワクチンと子宮頸がん検診の動向~2022年度に3回目接種者数は対象人口の3割超。男性のワクチン定期接種化に向けた議論開始、HPV検査が公的がん検診に追加】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
HPVワクチンと子宮頸がん検診の動向~2022年度に3回目接種者数は対象人口の3割超。男性のワクチン定期接種化に向けた議論開始、HPV検査が公的がん検診に追加のレポート Topへ