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- 東南アジア経済の見通し~輸出と製造業が持ち直して景気回復局面続く
2023年12月22日
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■要旨
- 東南アジア5カ国は総じて経済成長ペースが鈍化傾向にある。2023年7-9月期の成長率はインドネシア(前年同期比+4.9%)とフィリピン(同+5.9%)が堅調を保っているが、輸出主導経済であるベトナム(同+5.3%)とマレーシア(同+3.3%)、タイ(同+1.5%)の3カ国は輸出低迷に苦しんでいる。
- 消費者物価上昇率は22年後半から23年初にかけてピークをつけた後、エネルギー価格の下落や各国中銀の金融引き締めによりインフレ圧力が後退している。ほとんどの国で今後の景気回復が勢いに欠けることや金融引き締め策が当面継続されることから、先行きは概ね各国中銀の物価目標圏内で緩やかなインフレが続くだろう。
- 金融政策は来年半ばから利下げ局面に入るだろう。短期的には周辺国に先行して金融引き締めを開始しているベトナムが追加利下げを実施し、インドネシアとフィリピンは来年半ばから米国の利下げに追随する形で金融緩和を開始すると予想する。
- 2024年の東南アジア経済は、輸出と製造業が持ち直して景気回復局面が続くものの、ペントアップ需要の一巡によりサービス業の増勢が鈍化して盛り上がりに欠ける展開となるだろう。2024年の成長率の上昇幅は輸出主導経済のベトナムとマレーシア、タイで高くなる。内需主導経済のインドネシアとフィリピンは堅調な成長が続くだろう。
■目次
1.東南アジア経済の概況と見通し
・経済概況:輸出低迷による成長鈍化が継続
・物価:引き続きエルニーニョ現象による食品価格上昇が上振れリスクに
・金融政策:来年半ばから利下げ局面に
・経済見通し:2024年は輸出と製造業が持ち直して景気回復局面が続く
2.各国経済の見通し
2-1.マレーシア
2-2.タイ
2-3.インドネシア
2-4.フィリピン
2-5.ベトナム
1.東南アジア経済の概況と見通し
・経済概況:輸出低迷による成長鈍化が継続
・物価:引き続きエルニーニョ現象による食品価格上昇が上振れリスクに
・金融政策:来年半ばから利下げ局面に
・経済見通し:2024年は輸出と製造業が持ち直して景気回復局面が続く
2.各国経済の見通し
2-1.マレーシア
2-2.タイ
2-3.インドネシア
2-4.フィリピン
2-5.ベトナム
(2023年12月22日「Weekly エコノミスト・レター」)
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経歴
- 【職歴】
2008年 日本生命保険相互会社入社
2012年 ニッセイ基礎研究所へ
2014年 アジア新興国の経済調査を担当
2018年8月より現職
斉藤 誠のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
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