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えひめ結婚支援センターにおけるイベント成婚「年の差」分析結果-「年の差婚」の正しい認識が成功のカギ-

生活研究部 人口動態シニアリサーチャー 天野 馨南子
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東京圏への20代人口を中心とした男女アンバランスな人口集中が10年以上続く中、転出超過エリアにおける未婚化問題の深刻化が予想される。
愛媛県の自治体型結婚支援センターは、47都道府県で21番目に設立されたセンターであるものの、愛媛県法人会連合会が「未婚化がもたらす企業の黒字倒産問題を解決する」という目標を活動の柱の1つとして運営する全国でも珍しい運営目標をあわせもつセンターである。このため設立以来、イベント開催やAIを搭載したマッチングシステムを活用したお見合いなど非常に意欲的な活動が続けられており、2020年夏においてセンターイベントで交際にいたったカップルだけでも約8000組近くに達している。
筆者は同センターのデータ活用アドバイザーであるが、今回、愛媛県法人会連合会、ならびに愛媛県の協力の下、同センターイベントに参加し交際に至った約8000組のデータをもとに、センターイベントによって結婚に至ったカップルが、一体どのような年齢差の結婚を果たしたのかについて分析を行った。全国の自治体センターから「支援の際の悩み」として頻出する年齢差問題について光をあててみたい。
参加者の結婚希望を果たすためにボランティアで活動する200名の愛媛県の結婚支援サポーター、ならびにセンターイベントに参加する男女、その親族の結婚希望達成に向けた正確な知識の一助となれば幸いである。
また、今回の分析結果は、自治体型結婚支援センターの成婚数を挙げるためにあるべき戦略、また、地方における人口流出問題の未婚化への影響について示唆に富む結果をも示している。
エリアの人口の未来を心から願うすべての関係者にご一読いただくことを推奨したい。
■目次
はじめに-独自の目標を掲げるセンターの姿
1――結婚支援イベント参加者における成婚分析結果
1-1 平均成婚年齢差は2歳で全国平均並み/揺るがない成婚トレンド
1-2 5歳差までに成婚の7割が集中/イベント設計に工夫を
2――「同級生婚」に課題/20代人口県外転出の影響か
3――イベント成婚分析結果から
(2021年04月12日「基礎研レポート」)

03-3512-1878
- プロフィール
1995年:日本生命保険相互会社 入社
1999年:株式会社ニッセイ基礎研究所 出向
・【総務省統計局】「令和7年国勢調査有識者会議」構成員(2021年~)
・【こども家庭庁】内閣府特命担当大臣主宰「若い世代の描くライフデザインや出会いを考えるワーキンググループ」構成員(2024年度)
・【こども家庭庁】令和5年度「地域少子化対策に関する調査事業」委員会委員(2023年度)
※都道府県委員職は年度最新順
・【富山県】富山県「県政エグゼクティブアドバイザー」(2023年~)
・【富山県】富山県「富山県子育て支援・少子化対策県民会議 委員」(2022年~)
・【高知県】高知県「元気な未来創造戦略推進委員会 委員」(2024年度~)
・【高知県】高知県「中山間地域再興ビジョン検討委員会 委員」(2023年度)
・【三重県】三重県「人口減少対策有識者会議 有識者委員」(2023年度~)
・【石川県】石川県「少子化対策アドバイザー」(2023年度)
・【東京商工会議所】東京における少子化対策専門委員会 学識者委員(2023年~)
・【愛媛県法人会連合会】えひめ結婚支援センターアドバイザー委員(2016年度~)
・【公益財団法人東北活性化研究センター】「人口の社会減と女性の定着」に関する情報発信/普及啓発検討委員会 委員長(2021年~)
・【主催研究会】地方女性活性化研究会(2020年~)
・【内閣府特命担当大臣(少子化対策)主宰】「少子化社会対策大綱の推進に関する検討会」構成員(2021年~2022年)
・【内閣府男女共同参画局】「人生100年時代の結婚と家族に関する研究会」構成員(2021年~2022年)
・【内閣府委託事業】「令和3年度結婚支援ボランティア等育成モデルプログラム開発調査 企画委員会 委員」(内閣府委託事業)(2021年~2022年)
・【内閣府】「地域少子化対策重点推進交付金」事業選定審査員(2017年~)
・【内閣府】地域少子化対策強化事業の調査研究・効果検証と優良事例調査 企画・分析会議委員(2016年~2017年)
・【内閣府特命担当大臣主宰】「結婚の希望を叶える環境整備に向けた企業・団体等の取組に関する検討会」構成メンバー(2016年)
・【富山県】富山県成長戦略会議真の幸せ(ウェルビーイング)戦略プロジェクトチーム 少子化対策・子育て支援専門部会委員(2022年~)
・【長野県】伊那市新産業技術推進協議会委員/分野:全般(2020年~2021年)
・【佐賀県健康福祉部男女参画・こども局こども未来課】子育てし大県“さが”データ活用アドバイザー(2021年~)
・【愛媛県松山市「まつやま人口減少対策推進会議」専門部会】結婚支援ビッグデータ・オープンデータ活用研究会メンバー(2017年度~2018年度)
・【中外製薬株式会社】ヒト由来試料を用いた研究に関する倫理委員会 委員(2020年~)
・【公益財団法人東北活性化研究センター】「人口の社会減と女性の定着」に関する意識調査/検討委員会 委員長(2020年~2021年)
日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
日本労務学会 会員
日本性差医学・医療学会 会員
日本保険学会 会員
性差医療情報ネットワーク 会員
JADPメンタル心理カウンセラー
JADP上級心理カウンセラー
天野 馨南子のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2025/04/21 | 「都道府県人口減の未来図」-2024年都道府県20代人口流出率ランキング | 天野 馨南子 | 基礎研レポート |
2025/03/24 | 若い世代が求めている「出会い方」とは?-20代人口集中が強まる東京都の若者の声を知る | 天野 馨南子 | 研究員の眼 |
2025/03/07 | 若い世代が結婚・子育てに望ましいと思う制度1位は?-理想の夫婦像激変時代の人材確保対策を知る | 天野 馨南子 | 基礎研マンスリー |
2025/02/05 | 【地方創生・人口動態データ速報】2024年 社会減(国内移動純減)都道府県ワーストランキング-日本人と外国人の合計で移動純減は40エリア- | 天野 馨南子 | 基礎研レター |
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